さあ、今日は東北の中心都市仙台だ!それだけに各資料館の情報にも期待が膨らむ起床であったが、その反面、その人込みに負けてしまわないかという不安もあり、やや複雑な心境で朝を迎えた。起床は5時。今日もやっぱりHPの更新作業から始まり、そして充電中は自炊と慌ただしく朝の準備をしていると、「今晩一緒に食事をどうですか?」と今日誘っていただいた川村さんが、私のキャンプ地を探して7時頃訪ねてきてくれた。朝のひとり黙々と自炊などしていただけに嬉しく、また山などお互い好きなだけにそんな会話で朝から楽しみ、また張り詰めた気持ちをホッと和ませてもくれた。そしてなにより今夜の楽しみがさらに膨らんでいった。
9時半、HPも結局終わらせることができないまま今日も出発。目指したのはもうこの野宿場所すぐ隣の東北歴史博物館であったのだが、しかし、そこまでの道程、線路を越えるところを間違え、袋小路に・・・ 戻るのも悔しく先を抜けれないかと資料館が目の前にありながらも悪戦苦闘してしまい、結局はかなり遠回りすることになってしまった。しかしそんな道中、また出会いに恵まれ、なしを餞別にと頂いた。川村さんにもどっさり果物を頂いていただけに、もうカバンの中は嬉しい悲鳴を上げていた。さて、こうして到着した東北歴史博物館、巨大で立派な建物だけに豊富な資料を期待し、またもう先日より楽しみにしワクワクしていたところなのだが、しかし、値段も立派・・・ 800円はちょっと高く、それでもやっぱり入館したい。最後はパンフレットを見させてもらい検討してみたのだが、どうも近代史というよりも考古学の色のほうが強く、またこの宮城の歴史に関しては薄いような気もする内容で、私の場合、この宮城の近代史が一番気になるところのため、それら歴史は仙台の資料館へと期待してここは諦めることにした。しかし、ただ諦めるだけでは辛く無量回覧コーナーを散策したり、また野外展示場にある”旧今野家住宅”を見学し、そして館内の温かい休憩室で残りのHPの日記を書き上げて、いよいよ仙台市街へと向けて自転車を漕ぎ始めた。
市の中心部が徐々に近づくにつれてだんだんと人、車があふれ出し辺りは騒がしくなってくる。街へと入ってきたなと実感しながら人込みを縫うように進み、そして最初に目指したのは、この仙台を代表する城、青葉城であった。しかし、どこをどう間違えたのか、まともに地図を見なかったのが失敗で、いつの間にか通り過ぎてしまい、そして、それならと目的を変更して向った先が”瑞鳳殿”であった。地図に大きく紹介され、また人より仙台の観光地のひとつだよとも紹介されていたどころだけにこうして来ては見たが、実際にこの瑞鳳殿がどんなところなのか全く知らなく、また分からないでいた。何か特別な屋敷なのだろうか、それとも寺なのか、能などの施設跡なのだろうか、いろんなことを想像しながら山の上へと階段を登って行く。そして左手に瑞鳳寺という寺を横目に通り過ぎて行くだけに寺に関わる何かの建物だろうかと思いながら階段を一歩一歩登って行き、そして結局、拝観券を買うまでその内容は分からなかった。そこはなんとお墓であった。霊屋である。それも仙台藩祖・伊達政宗公の霊屋であり、そしてすぐに目の前に現われた華麗な豪華な霊屋に目を奪われたのだった。思わず息を呑む色彩豊かなその霊屋で、近年再建されたものだけに、他の国宝施設では色が剥げ落ち見れない部分なども見事に再現され、その見事な色彩の華麗さに見惚れしばらく魅入っていた。ちなみにここは戦災で焼失するまでは国宝であった。
この霊屋脇に建つ資料館も小さいながらも息を呑む内容であった。この政宗公の墓を開き調査したときのビデオがながされ、さらにはその時に発掘された遺品、また頭骨の復元模型なども展示された生々しい内容が多く、人の墓だけに良い気はしないが、それでも興味深々と見てしまう。その中でも現代的で面白い調査が政宗のDNA鑑定で、2代忠宗、3代綱宗も同時に鑑定され血縁関係に問題ないかも確認したと共に、各血液型も判明したそうだ。余談ながら政宗はB型であったそうだ。そんな資料館後も、今も紹介した2代、3代の霊屋である感仙殿、善応殿と見学。どちらも政宗に決して劣らない霊屋であり、また見事に復元されていた。
17時に待ち合わせをしているだけに時間との勝負。漕ぎに漕いで向った先は駅前献血ルームであり、汗紛れになりながら駆け込んだのだが、しかし話を聞くと、ここでは成分献血は行なっていないという。そして他の場所を聞いて向った先が、今走ってきた道の途中にある献血ルームで、また必死で引き返して駆け込んだ。時間との勝負だけにもう大忙しであり、また資料館を犠牲にしてきただけにどうしても献血を今日終えておきたいというその気持ちがもちろん強い。しかし、こうして必死で駆け込んだまではよかったのだが、なんと凄い混雑で1時間待ちと言われてしまった。万事休すであった・・・ もう頭は真っ白、ただ呆然と献血ルームを見送るしかなく、そして悔しさだけが残るだけであった。仕方がない明日行こう、ただそれだけである・・・ そう自分に言い聞かせて。
あれだけ頑張ったのに、今は中途半端な時間が空いてしまっていた。川村さんとの待ち合わせ場所である駅前で、観光マップを見たり、今後のルートを検討してみたりして時間を潰し、そして待ち合わせ時間の17時、川村さんと再会し、もう先ほどのことは忘れ、この後は皆さん山好きな方が集まっただけに山の話で花が咲いた。そして、ご馳走していただいた、料理もまた美味しい事!楽しい夜はあっという間に深けていくばかりであった。ちなみに今回の川村さんとの出会い、それは青森で知り合いお世話になった松森さんが、この宮城の地ならと川村さんを紹介してくれたのだった。そして今回、さらに職場のNTTの仲間方と今回もまた交えてお世話になることになり、また、山がみんな好きなだけに話が大いに盛り上がり、さらにはお酒も気持ちよく進んでいった。ちなみに下左の写真よりみなさんを紹介しようと思う。左よりHPをじっくり見てきてくれていた広江さん、歴史に詳しい平さん、そして今回呼んで頂いた川村さん、100名山を完登した鈴木さんだ。みなさんそれぞれ個性が強いだけに、また自分も同様なだけに楽しく会話は弾み夜は深けていった。
こうして楽しい宴会を終えて店を後にしたのだが、しかし問題もあった。寝床がまだ決まっていないということであり、昼間物色してきたとはいえ、都市部だけに野宿できるか不安でいた。お世話になった他のみなさんも心配してくれ、いろいろよさそうな公園を教えてくれたのだが、しかし、そんな時に鈴木さんが「よかったら家へ」と一緒に飲んだ仲だからほっておけないと誘ってくれた。こうしてお言葉に甘えてお世話になることになり、その他は鈴木さん宅へタクシーで向う。自転車を駐輪場とはいえ、都市に置いて行く事にやや不安はあったものの、しかし寝床には変えれず、また逆にちゃんと管理されている地下駐輪場だっただけに安心感もあった。そんな複雑な気持ちの中、自転車と別れ、そして鈴木さん宅では奥さんも温かく迎えていただき、そしてこの後、さらに楽しく団欒と夜は更けていき、23時半頃、就寝した。ありがとうございました。
★今日のお食事♪
・朝食 : ごはん・味噌汁(ほうれん草・もやし・豚肉入り)
・昼食 : パン×3
・夕食 :
豪華に味処にてご馳走になる(海の幸いっぱい)