真っ青な空に浮ぶ羊蹄山。山頂こそ雲でその雄姿を隠してしまっていたが、それでもその魅力は損なわれておらず、いや、それどころか、昨夜降った雨の影響か、空気は澄みわたり、さらには山頂付近はここからでも赤く染まる紅葉を望め、そんな羊蹄山の姿が印象的に残る今日の思い出の地・倶知安の出発であった。
出発の朝は昨夜寝るのが遅かったこともあり、起床は頑張っても8時であった。それから日記の更新作業に入ったために、なかなか出発はできない。そんな時、10時ごろ、仕事の合間に見送りに来てくれたのが”ひでちゃん”、もう出発する頃だろうと来てくれたのだが、実際はまだまだ(汗)、逆にまた仕事へと戻るひでちゃんを、起きたばかりの竜巻くんと見送る側になってしまった。しかし、こうして来てくれた喜び、言葉には表せないほど大きく、また実際にその場でも、嬉しさと照れくささのあまり言葉を失い、ついつい言葉足りずにもなってしまった。何度経験しても別れとは辛いものである。ひでちゃんはすぐに見えなくなってしまったが、見送る2人の手には頂いたケーキが力強く握られていた。ありがとうございました!
さて、また部屋へと戻って奮闘は続く。日記をやり終え、そして荷物の整理、積み込みと慌ただしく終えて、そしてようやく11時に出発となったのだが、しかし、まだ町を離れるわけではなく、とりあえず昼食をとるため竜巻くんと近くの定食屋へと入った。スタミナを付ける為に”餃子定食”を注文。なかなか旨くペロリと平らげてしまうほどだったが、しかし、会話のほうはあまり弾まない。これが今回最後の食事だと思うとどうしてもシンミリしてしまい、先ほど同様に言葉が見つからなくなってしまう。この後、竜巻邸へと戻り自転車整備後、数キロ、自転車で共に併走しながら送ってもらい、そして、真っ赤に染まる羊蹄山を見上げながら固い握手を交わし、そして大きく手を振り合いながら自転車を漕ぎ始めた。また来ることを約束して・・・ ありがとうございました。
あまりに楽しい倶知安の時間だっただけにその反動は大きい。そのままここに居たいとさえ思い、そうしたらどれだけ楽しいかとも思ってしまうが、しかし、ただ、その日その日が楽しいだけでそこには私の幸せはないのではとも感じている。今の自分の道はこの自転車を漕ぎ進む先にあるのだろうと信じ、思い出いっぱいの倶知安の町、羊蹄山、そしてアンヌプリを何度も振り返りながら、「また来るよ!」と何度も言葉を残し町を後にした。
真っ青の空、これだけ天気がいいのは久しぶりであり、その空に浮ぶ羊蹄山ばかりでなく、どの景色も今日は光り輝いて見える。そんな景色のお蔭か、それとも、倶知安でたくさんの元気を貰ったお蔭か、今日の足取りは軽い。だが、向かい風と、さらにはひたすら襲うアップダウンと道自体はなかなかの難路なのだが不思議と気持ちよく漕いで行き、長万部の町へと目指していった。
しかし、その不安はそれほど時間を置くことなく解消された。寝れそうな寝床を見つけたからだ。そこは国縫という小さな集落にある漁場。そこには公衆トイレと小さな公園が併設され、また静かそうでもあり野宿場所としてはなかなかよさそうである。迷わず、その敷地の目立たぬ脇にテントを設営し、そしてじきに日暮れが訪れた。そんなときに朗報の電話が入る。函館で以前にお世話になった高橋さん、さらにはその友達も連れて遊びにきてくれることに!寂しいこんな漁場公園ではあるが、そんな出会いにも恵まれ、21時頃、駆けつけてくれた高橋さん、そして網走でお世話になった八代さん、さらには千葉さんと遊びに来てくれ、笑顔堪えることのない楽しい夜となった。みんなそれぞれ個性豊かで、それだけに珍話も多く、ネタは尽きることなく0時過ぎのお開きまで会話は尽きることはなかった。ありがとうございました。それにしても、今夜は冷えた。気温10℃を切り、それに加えて冷たい風が吹いているだけに、なおさら寒く、このあと、身体を震わせての就寝となった。
★今日のお食事♪
・朝食 :
なし
・昼食 : 大盛りぎょうざ定食
・夕食 :
パン×2