※登山コースタイム:北麓野営場(6:00)~利尻山山頂(10:00)~下山へ(11:30)~北麓野営場(14:40)
4時半。曇り空の冴えない天気で気乗りしない登山の朝となったが、満面の笑みで朝を迎えるたまちゃんの顔にこちらも和み、そして元気をもらって、今朝も2人楽しく食事をして、そして6時、いよいよ最北の100名山である利尻山登頂へ向けて歩み始めた。
さすがハイシーズンだけに行き交う登山者は多い。キャンプ場でも登山者の数は目立ち、空が白み始める4時頃からほとんどのテントで出発準備が始まり、まるで縦走路のキャンプサイトのような騒がしさであった。そして、そんな慌ただしさが登山と言う気分を盛りたててくれもいた。
「登れるか心配・・・」、そう何度も不安がっていた、たまちゃんであったが、しかし歩き始めると、そうぼやいていたのが嘘のように軽快に足を運んでいっていた。いつもなら、すぐに休んでしまうのに、とも言っていたが、いや、先にもっと進もうと逆に追い立てられるほど元気に標高を稼いで行き、そしてこの忌々しい霧を抜け、広がったのは見事なまでの雲海であった。予想もしてなかっただけにこれには2人驚き、とくにたまちゃんは初の雲海で感動も一入だったようで、そのはしゃぎ様に私まで嬉しくなってしまった。
すでに頭上には青空がひろがり、思わず空を仰ぎ見て2人で記念撮影♪ちょっとカッコつけながらの写真だけにちょっと恥ずかしそうなたまちゃんであったが、でも、写真写りはバッチリ♪そんなおふざけも楽しみながら、徐々に傾斜がきつくなる登山道にめげることなく一歩一歩進んで行き、そしてこれまた多くの登山者で賑わう展望所、8合目に到着した。さすが賑わうだけに展望は最高で、もう目の前に迫る利尻山山頂は、荒々しい稜線に雪渓残る見事なまでの山容を見せ、そしてその稜線から尾根へと見下ろしていけば、そこにはいつの間にか晴れ始めている雲海の隙間から島の海岸線がくっきりと浮び、そして果てしない海が広がっていた。
8合目を越えるとややなだらかな稜線となり、そして避難小屋を横目に歩くと、いよいよ直下の登りが始まる。遠めで見ても山頂部は競りあがった荒々しさを見せていただけに、実際も同様、これでもか!と言わんばかりの激登が始まり、またその足場は小さな溶岩石となり、足を奪われ、時には四つん這いになってしまう人がいるほどの足場の悪さであるが、それでも、自分たち2人は最後まで元気に歩んで行き、そして10時、とうとう日本最北の100名山山頂へと到達した。
そよぐ風はやや冷たすぎて肌寒さを感じるほどであったが、それでも、快晴に恵まれその気持ちよさはまさに絶頂であった。そんな中で食べるおにぎり♪これがスーパー物とは信じられないほど格別なこと!「これも登山の楽しいのひとつだね。」そんな会話に2人、深く相づちを打ちながら黙々といただき、何するわけでもなく山頂の時間をボーっと時間を忘れて楽しんでいた。ただ、1時間も休憩していると、雲はニョキニョキと眼下より浮かび上がり、そしてこの山頂も間を置くことなく飲み込まれていった。そして気付けば霧の世界へと没してしまっている。もうちょっと登頂が遅かったらこの絶景はみれなかっただろう、頑張ったからこその送り物だね!そう、すでに感無量のたまちゃんと話ながら、霧にすっかり包まれた山頂で今しばらくその達成感を味わっていた。
1時間半の山頂での時間。充分満喫した後、下山へと歩み始めた。最初はややガレ場の歩きにくい道ではあるが、でも、そこを過ぎてからは軽快そのもの、トントンと、音を立てるように足を運んで行きどんどん標高を下げていくものの、しかし、いつまでたっても登山口は見えず・・・ どこかで道を間違えたのでは?!そう思うほど最後はちょっと辛い道程になってしまったが、それでも、無事に元気に2人下山し、そして休憩もほどほどにして麓にある神社へと自転車を走らせた。そう、昨日に安全登山祈願をした”利尻山神社”だ。ひっそりと佇む小さな神社であるが、私たちにとっては思い出の地のひとつで、厚くお礼をいい、そしてここで初めて利尻登山というのを終えた気がした。
この後はすぐ前の温泉で汗を流し、そしてその休憩室でのーびり過ごす。のーびりと言っても私の場合は溜まったHPの更新作業。そしてたまちゃんのほうはお昼ねタイムzZo0 ちょっと羨ましく見つめながらも、これが自分の仕事であり、旅とも思いながら、19時半頃まで立ち向かったものの、それくらいで終わるような量ではなく、まだまだ残る日記に頭を抱えながら、キャンプ場へと帰路についた。
★今日のお食事♪
・朝食 : ごはん・レトルトシチュー
・昼食 : パン×3・おにぎり×3
・夕食 :
ごはん・レトルトハンバーグ