さあ、こんどは最西端に引き続き最南端だ!どんな島なのかワクワクしながら、そして最南端から南十字星という星を見ることを期待しながらの、6時に起床した。今日も今朝から日記を書き、そして、同時に朝食の準備。朝からちょっと重いがレトルトカレーを食べる。しっかり食べて、船酔いを吹き飛ばそうとも思ったのだが、実は未だに昨日から引き続き、頭、胃が重い。頭は寝すぎのせいかもしれないが、でも胃に関しては分からない。胃腸系があまり丈夫ではないので、船酔いから崩してしまったのだろうか。それとも風邪?念と為に整腸剤を飲んだ。
船の出航は9時半、っと思って準備していたのだが、もう一度確認してみると、なんと9時出航!勘違いしていたようだ。それを知って慌ててテント撤収作業を始めた。それでも朝から早めの準備をしていたので、8時20分にはキャンプ場を出発することができた。
出航15分前の8時45分に港に到着した。さっさと切符を買って小さなフェリーに乗船した。こんな小型船で大海原を越えていけるだろうか・・・ また船酔いを心配しながらの乗船であった。だが、出航してみると、普通の揺れで、それほど大きく揺れることなく快適な航海であった。それでも酔うことを心配して横になって、テレビを見たり、仮眠して過ごした。約2時間半の航海を終えて、酔うことなく、逆に胃腸の具合も良くなって気分爽快で最南端の地へと踏み入れた。
まずはフェリーターミナルで島の情報を得ようと散策。が、とくにパンフレット等はなく静かな港で、情報を得られないまま、島散策へと出発した。島中央部へ向けて漕ぎ出して100mほど登ったところだろうか、周りに何もない静かな一軒家 「西浜荘」という民宿を発見した。ここは”あやっぺ”や”大出”さんが泊ったという所で「よかったよ~」っという話を聞いていて、港から近かったこともあって、そこで宿をとることにした。他にも宿情報は得ていたのだが、「白米食べ放題だったよ。」っという特権に惹かれての宿泊だった。
ちなみにこの与那国島、過去に事件があったことかあも、キャンプは全面禁止で、またその取り締まりも厳しいという。強制撤去はもちろん、テントを引き裂かれたという話も聞いたことがある島だけに、さすがに宿をここではとることにしたのだ。料金は1泊、2000円と手頃な値段で、2泊程度なら仕方がないとこうして宿をとったのだ。
西浜荘で部屋を案内されたが、でも、荷物はそのまま載せたままで、また散策へと出発した。ほんとはやっぱり空荷で行きたいのだが、でもこの最南端の地を、いつもの重装備で訪れたく、重たい荷物を載せたまま南端を目指した。
島を走り始めて、まず目に付いたのが”南十字星マンホール”、どこもこのマンホールを使っていて、そんなちょっとした町作りに惹かれながら、小さな丘程度の島の中央部を目指して漕ぎ進んだ。このあと島の中心街に入るが、でも、ほんと小さな集落で、家よりも小学校や、中学校の大きさが目立ち、小さな集落が目に入らなかったほど、あっという間に通り過ぎてしまった。そんな集落の過ぎると、一面のキビ畑となり視界が一気に広がった。そんな中で目に飛び込んできたのが、農業用水の販売機。こんな山もない小さな島で、水はどうしているのだろうと気にはなっていたが、やはりかなり深刻問題らしい。今、農林水産省が力を入れて改善中のようだった。
キビ畑を抜けると、その先には小さな空港があった。でもそのあまりの小ささに目を疑うほどの飛行機がそこには止まっていた。小さなセスナ機というほどのもので、聞けば19人乗りで、1日1便の運航だという。ここまで辺鄙な島だとは・・・ 自分が遠い国にいることを改めて実感した。
空港から海沿いに南端を目指して進むと、じきにこの島のシンボル的存在でもある”星空観測タワー”が見えてきた。天文が結構好きな私は迷わず入館しようと行ったのだが、丁度昼時で閉館中であった。午後、1時からの開館ということで、それまでの時間、先に最南端へと行ってみることにした。そこは誰も居ない静かな最南端であった。そんなところに幾つかの南端碑が建てられていた。またちょっと変わった面白い小道が作られていた。それはサンゴ石で囲って作られた道で、その道の周りには全都道府県の県名がズラリと順番に並んでいた。そんな中を一歩一歩進んでいくと、まだこれからの県、そして、いろんな思い出通過してきた県、そんな期待や思い出が込み上げ、感動物の道であった。不思議なほどいろんな思い出が込み上げてくる道を通り、そして定番の記念撮影へ!幾つかの碑の中でもとりわけ大きな”最南端の碑”で記念撮影♪をした。
このあと、1時までのんびり東屋で読書しながら過ごして、それから先ほどの”星空観測センター”へと入館した。受付の方は同じ年位かと思える若い人でビックリした。こういうところは必ず年配の方が出てくると思っていただけに、意外であった。ここは夜にも開館していて、自慢の天体望遠鏡で星空を見ることが出来るそうだ。そんなメインの夜の時間に館長は来るという。昼間の時間でも金星など見ることが出来るそうだが、館長がいないために今は無理だと言う話であった。また夜来ようとも思ったが、この曇り空がいつまで続くのだろうと心配だ。
館内の資料は意外に少ない。小さなプラネタルームと後は書籍が数えるほどあるのみのセンターであった。椅子もないプラネタルームでさすがに長時間は見ることが出来ずに10分ほどでリタイヤ。それからは書籍をペラペラとめくって見たのだが、これらがなかなか面白くて魅入ってしまった。星空の本から、宇宙の不思議を書いた本など、それらを読み漁り、結局、そんな小さな資料館に2時間近く見学していた。
このあとは、のんびり宿への帰路についた。町の情緒を感じながら15時過ぎに宿へと戻り、それからは久しぶりのテレビを見たりして、のんびりと過ごした。またいつもよりも早めの日記更新作業。でも、夜からは同じ宿泊客達と楽しい宴会が始まって、この島で長期バイトしている方などもいて、そんな方から島の裏話や、この島の特色なども話してくれ、島の意外な真実や実態をしったり、逆にその良さを知ったりもした。こうして、楽しい夜はあっという間に過ぎ、結局、日記はかけないまま、0時ごろ就寝した。