車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2002年 11月24日 (日) - 140日目

天気 : 晴のち曇

体調 : 良好

宿泊地 : 道の駅・みしょうMIC

本日の移動 : 土佐清水市~宿毛市~御荘町

走行距離 : 82.6km

累計距離 : 5,479km
本日の出費

食費 : 1466円

観光費 : 600円

宿泊費 : 0円

雑費 : 579円

費用詳細 : 観光費:お遍路費用、雑費:小説

現在地 : 愛媛県御荘町  ( 全走行図 )

プレッシャー

 ここ2、3日、快晴の下の海沿いの気持ちいい走行なのに、どうも気が重く、ただ疲労ばかりが溜まっていく走行だった。今まではただ「頑張りすぎかな?」っと思っていたのだが、その本当の原因が今日分かったような気がした。そては自分がプレッシャーに負けていることであった。こうして新聞に載せてもらえ、多くの方にこのHPを見ていただき、そして「がんばってくださいね!」っと励ましのメールをたくさん頂いた。普通なら「よし!がんばるじぞ!」っとなるはずなのだが、私はそれに負けてしまって、それが重荷に変わってしまっていた。たくさんの方が見ているんだ!っと思い、ただ、がむしゃらに漕ぎ精神的に落ち着かない日だった。そして、のんびり行こうと思って、あまり怠けていると、罪悪感を感じたりもする。ただ、このメールが来ないとまた寂しい。我ながら不思議なものだと思ったりもした。ただ素直に受け止めればよいだけなのに、分かっているのだが難しいものである。

 また、たくさんのお勧めスポットなども教えていただいたりもした。これも知らないことばかりで、興味深々のところばかりなのだが、ただ、それらを立ち寄るとなると、やっぱり遠回りをしたり、山を越えたりと苦労も増える。それでもせっかく教えていただいた場所、また自分も興味があるので生きたいと思うのだが、精神的、そして体力が追いついてこない。この四国の旅、とくにお遍路。自転車にとって予想以上にキツイ。山の上のあるお寺が大半で、それらに予想以上の体力と時間を奪われる。それでもうヘトヘトだ。それでも、このお遍路と、剣山、石鎚山の登頂だけは出発前からの目標なので、どれだけ時間がかかろうが成し遂げようと思う。そしてそう思うから気力があり、それらに関してだけは頑張れる。ただ、これが、突如得た観光だとまた話は違ってくる。せっかく来たのだから行って見たいとも思うが気力がついて行かずに諦めてしまう。たった数キロの道でも、たった数メートルの登りでも、妥協して諦めてしまうのだ。こうして今日もたくさんのお勧めスポットを横目に通り過ぎてきた。それがまた自分にとって苦痛に変わり、ストレスにもなった。こうしてその心労が疲れとして最近出てきたのだ。また、あまりに急にたくさんのメールを頂いて、ほとんど返信できずにいる。これもまた落ち着かなく、心労の原因の一つにもなっていた。さらには、予定よりも遅れてしまっているこの四国の旅の日程にも焦っていた。

 今日、走りながらいろいろ考え、そのことに気づいた。今まではただ「どうしてこんなに気持ちが晴れず、また疲れるのだろう」と思っていた原因が分かった。その分かったことで、自分の新たな心の弱さを発見し、そしてそれを見つめることが出来た。そのことにより、逆にそれをプラスにと持っていけそうな気がする。そしてまた、こうして日記に書くことでも自分を落ち着かせることが出来た。明日からはまた元気に走ることができるだろう。みんなの”おうえん”を背にして・・・ そして自分自身のペースでがんばります♪ & メールの返信が遅れてしまい、また出来なくてすいません。返信は全てできませんが、それらのメールが励みになっています。ありがとうございます。

道の駅・土佐清水にて
 さて、長々と心の重荷を書いてしまったが、でも、こうして落ち着いたところで、今日の日記に戻ろうと思う。今朝は6時に起床。軒下のかなり奥の方にテントを張ったので、今日は結露はなく、すぐにテントを撤収することができた。そして、ちょっと駐車場から離れた静かなベンチで朝食を自炊し、そして今日はいつもよりも早い8時に道の駅を出発した。

 出発して数キロ走ると竜串公園へとでる。ここをのんびり散策しようかとも思ったが、もう、たくさんの綺麗な海岸美を見てきただけに、ここも似たようなものだろうとやめてしまった。すこし遊歩道入り口を通り過ぎてしまい、たかが1kmもない距離を戻るだるさもそこには含まれていた。冒頭にも書いた気力のなさからきたものだ。こうして先を急いだのだが、後から道の駅でここの写真を見てショックを受けた。その写真がめちゃめちゃ綺麗なのだ。行っとけばよかった~っと思ったがもう後の祭りであった。

 こうして絶好の観光地を逃して、また数キロ進んだところに今度は”叶崎”という岬があった。ここはメールでぜひ!っと言って進められたところ。距離も国道から近いので覗いてみることにした。うん♪まさに絶景!300度近く見渡す限りの海であった。そして小さいながらも美しい灯台。そして静かな記念碑の前で記念写真♪それにしても今日も昨日に引き続き暑い!ちょっとした坂でも大汗をかいてしまう陽気だ。じっとしていれば、心地よい気温なのだが・・・

叶崎にて
(汗ビッショリ、今日も暑い!)
快晴の叶崎灯台
叶崎より

 この先、海沿いの道はアップダウンが続き、だんだん内陸へ入るとひたすら続く緩やかな登りとなった。大月の道の駅手前までこれは続くのだが、緩やか一定の傾斜のおかげでそれほど疲れずに登ることができた。ただ汗はダラダラ・・・ 今日はこの暑さが敵であった。

道の駅・すくもにて
犬と遊ぶ♪
 この後、また海まで徐々に下っていくのだが、それは意外に大した下りもなく海にたどり着いてしまった。たくさん上ったような気がしたのだが・・・ なんかガッカリであった。こうしてまた海岸線を小さなアップダウンをしながら走ると、”道の駅・すくも”に到着。ここでちょっと休憩。ついでに今日は早い昼食をここでとることにした。日替わり定食が思ったよりも安く、そしてなによりも、しっかり栄養をとってこの疲労を吹き飛ばしたかったからでもある。そんなつもりで入った食堂だったが、なんと定食はまだすぐ出来ないという。お茶まで出してくれて退室するわけにもいかず、結局格安なモーニングセットにした。時間が微妙な11時というのがまずかったようだ。モーニングセットでは大した栄養を取ることはできず、不本意のまま後にした。このとき、励ましてくれたのが、道の駅に繋がれた子犬だった。愛嬌たっぷりで、なんとなく落ち着かない私のこの気持ちを和ましてくれた。

 ここから少し走ればもう宿毛市。ここで、小説の続きの本を買ったり、また、手持ちが300円と貧弱な財布の中身を補充したりして、39番霊所・延光寺へと向かった。ちなみに、ここに行くにはまた中村市方面へ戻るように数キロ走ることになる。それがまた坂で辛い。ほんとお遍路はまさに修行である。そんな辛さをしみじみ体験しながらようやく延光寺へ。静かなお堂を参拝後、帰路は同じ道ではつまらないので、北へ抜けて県道4号から宿毛の町へ戻ることにした。そこまではそれほどきつい道でもなく道選択、成功の道だったが、このあと、さらに国道56号に出るに当たって、ショートカット道へと入った。もう一部の村人しか通らないような狭い道であった。そこをどんどん進むのだが、次第に坂になり、そして道も悪路へと変わる。そこを必死で登って行ったのだが、さすがにこれはおかしいと思い、もう一度地図で確認。すると、一本道と思っていた道に分岐が・・・ どうたらそこで間違えたようだ。ちなみにこの先は行き止まりだった。砂利道戻ってようやく村道へ復帰、その後は苦もなく、国道へと出ることが出来た。最初から間違わずにいけばどれほど楽だったか・・・

 こうして国道を今日の目的地・御荘へ向けて進む。やっぱりここもアップダウンは続く難路。途中で疲れもあり、また生き抜きも含めて大休止。40分ほど読書タイムへと入った。こうして充分休養して再出発。だが、この後、やっぱり今日の昼食の少なさから途中パンを買って元気をつける。よけい昼食代が高くついてしまった。

 そしてまた急ぎ御荘へと走った。今日も全体的にやや焦っての走行だった。冒頭にも書いたのも理由の一つだが、一番の原因は夕方から雨という予報だったからだ。なんと高確率の70%!すでに雲行きが怪しくなってきていることもあり、よけいに急ぐ、こうしてなんとか降られる前に御荘市街へと入ることが出来た。そして40番霊所・観自在寺を参拝して、ちょうど16時頃、道の駅へと到着した。そしてその休憩室で18時までまた読書を楽しみ、そしてそれから日記の更新に取り掛かった。そして冒頭にも書いたような ことを書くことによって、精神的に落ち着いた。今日は長々と日記を書き、もう22時をまわってしまった。ここの道の駅、ちょっとガラが悪く、若者がうるさい。安眠できるか心配だ・・・

 ちなみに、20時ごろにちょっと雨がパラついた程度だった。また改めて天気予報を見るといつの間にか雨マークはなくなっていた。

 ~追伸~
 高知新聞の件で、”失恋”っと書いてあるが、べつに振られたわけではないので注意!

39番・延光寺
40番・観自在寺
観自在寺にて




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