寒い!さすが高野山のほぼ山頂だけあって今朝は冷えた。そんな今朝は4時半に起きて、今日も朝から日記の更新の続きをする。どうも最近だらけてきているのか更新が翌朝になってしまっている。そんな作業も6時過ぎには無事終わって、その後、食事とって出発。8時すこし前だった。
昨日下った坂を登り返す。辛いには辛いが思っていたよりもすんなりと登ることができた。そしてまずは徳川家霊台へと行きたかったが、どうやらまだ開館前。先に女人堂へと向かうことにした。その女人堂までも坂がある。距離は大したことはないが傾斜はきつい。女人堂は峠の位置に建っていた。今は普通に誰もがここを通過しているが、昔、ここで女人の通行を規制していたと思うと不思議な感じがした。
登ってきた坂を下って、改めて徳川家霊台へ。ここの拝観料は200円と有料だが、家康親子の豪華な霊台と聞いて見てみたくなった。そんな霊台は予想通り豪華な物だった。中はさらに金箔がふんだんに使ってあり華やかだという。それが並んで2棟ある。右が家康、そして左が2代将軍の秀忠の霊台だった。
霊台を後にして、こんどはちょっと路地裏に入ったところにある胡麻豆腐店、濱田屋へ行った。ここも和歌山市でお世話になった”めだま”さんに教えてもらったところだ。防腐剤を一切使わずに作った手作り胡麻豆腐でとても美味しいという。そんな話を聞いていたのでちょっとワクワクしながら早朝のまだ静かな店内へ。200円支払い胡麻豆腐をさっそく頂く。ただ、2通りの食べ方があるという。砂糖をのせて食べるか、わさびと醤油で頂くか・・・ うーん どっちも食べてみたい。両方食べれないかと聞くと、「いいですよ~」とすんなりOK。2通りの味、だんな風に出てくるのか楽しみに待つと、なんと2膳分の豆腐がでてきた。聞けば1つはサービスという。さすがにこれにはビックリ!無理なお願いをなんの躊躇もなく快く受けてくれ、さらに出てきたのは2膳分。さらには聞いたから一つがサービスと分かったが、聞かなければ分からずにそのまま流れていたかもしれない。そんな表に出さない気持ち。感動してしまった。そして人のあるべき姿を見たような気がした。
そんな温かいもてなしを受けていただく。うん。うまい!いままで食べたこのない食感と味。また、あっさりした砂糖が、この上品な味の豆腐ととても合っていた。おすすめなお店だ。高野山に来たときはぜひ立ち寄ってほしい!
そんな美味しい豆腐を頂いているとき、お店の方が私の自転車に気が付いて驚かれ、そして、食事の心配までしてくれて、なんとそこで食事まで御馳走になった。それも、自然に心からさそってくれているのが嬉しくとても温かかった。また、最後にみかんとちまきまで頂いた。その全てが、あくのない素直なもてなしで感動しっぱなしだった。ありがとうございました。
そんな温かいもてなしを受けて、そして気持ちよく濱田屋を後にした。ほんとうに着て良かったと思う店であり、また、また来たいと心から思う店だった。そのあとは刈萱堂へ。石童丸の物語で有名なお堂らしいが、私はその話を知らない。また、その物語を紹介する案内板も見当たらない。そんなこともあって、それほど興味引かれることなくここをあとにした。ただ、お堂の前に犬がつながれていて、またとても人懐っこい犬でかわいい。そんな犬とちょっと遊んだ。
そのあとは、いよいよこの高野山でもっともメインの参拝になる奥の院へ。自転車を一の橋に置いて、2kmの参道をのんびり歩きながら御廟へ向かうことにした。道中、たくさんの墓石がある。大名の墓石群から、昔は朝鮮の役から第二次世界大戦のなどの戦争の慰霊碑。そして、新しくは神戸の大震災の慰霊碑などなど・・・ そんな、痛ましい慰霊碑から、歴史を感じる戦国の武将まで、そんな歴史を感じる墓石や慰霊碑を探しながらの参道歩きとなった。とくに戦国時代好きのわたしにとって、知っている大名や武将ばかり。そんな大名を探しながら歩くのが楽しくもあった。
そんな道中。汗かき地蔵のとなりに、姿見井戸というところがある。聞けば自分の姿が水面に映らなければ3年以内の命という伝説があるという。そう聞いて見らずにはいられない。ちょっと恐々のぞいて見た・・・ いくら見ても自分の姿が映らない・・・ なんてことはなく当たり前だが自分の姿がくっきりと水面に映った。
そのあとも墓石群がひたすら続く。中の橋を越えると人が多くなったが、それでも平日とあってか混雑感はなく、のんびり参道を進む。そして最後に天皇の墓石を越えると、いよいよ奥の院へ。ここらあたりから撮影禁止となり残念ながら写真で伝えることはできないが、ビックリの連続だった。とくに燈籠廟。いままで体感したことのない神秘的な雰囲気で不思議な感じだった。そして、最後に弘法大師の御廟を拝んで後にした。
帰路も参道をのんびり歩いた。そしてこの奥の院の参拝を最後にして高野山下山へと向かった。次の目的地は、霊山として名高い山上ヶ岳の登山口にあたる洞川温泉だ。いけたらそこまで行こうと思っている。無理なら途中の道の駅・大塔までにしようとも思っての出発だった。
最初はその大塔まではほとんど下りで上りはほとんどないと思っていた。あっても最初の小さな峠越えだけだと思っていての出発だったが大違い・・・ その県道53号線だっただろうか、いきなりきつい峠越え、長く傾斜もきつい。そして、なんとか尾根を越えて、ここが峠でようやく下りだ!と思ったが、その尾根沿いにまだまだ上っていった。そんな辛い道中、濱田屋で頂いた、ちまきとみかんを食べて元気をつける。そのちまきが特に美味しかった。これは売り物だろうか・・・ また訪れたときには食べてたい。そう思ったほど美味しい!
そんな力にも支えられてなんとか登りきって、ようやく大塔村への下りへ。最初はかなりきつい下りで前倒してしまうのではないかと思うほどきつく怖い。だが、それを過ぎればほぼ平坦な下りが続く。だが、アップダウンもある。ちょっとした上りがしんどい。それでもなんとか国道まで下りきったが、予想外の上りが多かったせいか疲労が濃かった。まだお昼を過ぎたばかりで時間は十分あったが、今日は洞川温泉まではあきらめて、ここから3kmほど折れたところにある道の駅・大塔へ行くことにした。
だが、その3kmの道のりが一番きつかった。ひたすらきつい上り。あまりのきつさに洞川に行けばよかったかなと何度も思った。途中、時間はあったので、もう開き直って大休憩。のんびり広い路肩で寝っ転がって読書タイム。そんな時間を楽しみながらのんびり登った。そして15時過ぎなんとか道の駅に到着。こんな苦労して来た道の駅。これであまりよい寝床がなければショックだが、ちょうどよい東屋が見つかって一安心。そして電源もとれた。だが、珍しいことに携帯までもが圏外・・・ それはショックだったがしかたがない・・・ そんな東屋で休憩していると、同じく休憩中の夫婦からパンを頂いたり、そして、その後に来た夫婦からも柿を頂いたりと、今日はたくさんの人たちにお世話になったひであった。ありがとうございました。
そして、東屋下にテントを張って今日ものんびりと就寝した。