車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2002年 9月16日 (月) - 71日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : 笠ヶ岳山荘

本日の移動 : 三俣山荘~双六小屋~笠ヶ岳~笠ヶ岳山荘

走行距離 : 0.0km

累計距離 : 1,924km
本日の出費

食費 : 700円

観光費 : 0円

宿泊費 : 500円

雑費 : 0円

費用詳細 : 食費:昼食費(大盛り牛丼)、宿泊費:キャンプ場利用費

現在地 : 北アルプス  ( 全走行図 )

辛い山行

 雨はやむことはなかった、今朝もその嫌な音を聞きながら目覚めた。今日はテント撤収の日だ。この雨の中の撤収を考えると、さすがに起きる気がしなかったが、それでも遅くなれば今日の山行に響くので、4時50分、なんとか起床する。

 また昨日のように、せめて小雨になってくれることを祈りながら出発準備を進めたが、一向に雨はおさまらなかった。テント内での出発準備を終え、あとはテントをたたむだけだ。しばらく小雨になるのを待ったが、残念ながら無駄であった。しかたなく雨の中のテント撤収。

 足取りの重い今日のスタートであった。さすがにこの天気では登山してても面白くないし、笠ヶ岳はあきらめて今日の下山を考えた。その判断はその最終分岐点でもある、弓折岳の分岐での天気で下そうと、まずはそこまで進むことにした。幸い、雨はじきに小ぶりとなり、その後は降ったりやんだりを繰り返した。登ってきたときにも迂回した双六岳を今回も迂回。寂しい帰路だ。

 双六小屋に近づくとすごい強風になった。とてもこんな風ではテント泊はできないだろうと思っていたが、それでもビックリしたことにテントを張っている方が・・・ こんな風でもテントは持つんだと、ちょっとテントの凄さを感じさせながら、強風の中、必死で進んでいった。

 ちなみに心配していた、足のマメだが、重い荷物を背負うと歩き方が変わるせいなのか今日はほとんど痛みはない。助かった。だが、この風雨には参った。もうすぐ分岐だ。降参して下山しようかかなり迷った。そして決断出来ずまま例の分岐へ・・・ さて、どうしようか・・・ 笠ヶ岳山荘までいっても風雨のせいで無事にテントが設営できるかも心配だ・・・ だが、今日の双六小屋のテントサイトを見てちょっと勇気付けられた。笠からの穂高・槍の展望も見たいし・・・ 明日の天気の回復を祈りに祈って、笠ヶ岳に向けて進むことにした。そして昨日頂いた行動食がいっぱいあったことも元気付けられたひとつでもあった。

 だが、またじきに雨が降りだす・・・ やめればよかったかなと後悔しながらも先へ先へと霧の中進んでいった。幸い道は分かりやすく迷うことはなかった。だが、展望がないせいか疲れる・・・ ザックが重い・・・ ただひたすら風雨に耐えながら進んでいった。

 11時10分、秩父平。唯一、元気付けられたのは、同じテント泊で途中で出会った単独登山者などとの会話だった。そんな会話がすごくほっとする。一人で黙々と歩いていると気分的には遭難しているような感にもなる。辛く長い山行だった。

 新笠新道との分岐を越えると、後は小さなアップダウンは続くが登りはさほどなかった。このこのには雨もやんでくれてはいたが、相変わらず濃霧だった。そしてようやく13時10分。今日のキャンプ場に到着。寂しいキャンプ場だった。もちろん誰もいない・・・ 稜線沿いの風の吹き付ける辛い場所にあったが、唯一の救いはテントの周りに風除けのための石が積まれていたことだ。

 そこに荷物を置いて、キャンプ使用の手続きのために小屋へ行く。だが、ここのキャンプ場から、小屋までは以外に離れていて、10分ほど登ることになる。そしてその小屋内(山荘)で休憩。さすがに室内が天国に感じた。だが、今から地獄のテント設営が待っている。その鋭気を養うため、奮発して昼食をたのむ事にした。意外に安かったことも奮発した理由でもあった。700円の牛丼を注文する。大盛りはあるか聞いたが、残念ながらないとのことだったが、無料でなんと大盛りにして頂いた。ありがとうございました♪

濃霧の中の笠ヶ岳山頂
笠ヶ岳山頂にて

 そんな鋭気を養って、また濃霧の中へ戻り、テント設営をした。雨がやんでいてくれたため、思っていたよりは楽に設営できた。そして明日の気になる天気予報は・・・ なんと雨、そして所により雷・・・ 最悪だ・・・ 明日は悪天ならさっさと下山できるように、今日のうちに山頂へ登頂することにした。カメラを片手にまた山荘まで登り、さしてそこからさらに10分ほど登ってようやく山頂。もちろん山頂でも濃霧。記念写真だけ撮って、早々にテントに戻った。

 どうやら今日のテントサイト利用者は私だけのようだ。そして辺りは濃霧・・・ 小屋も離れていて、まるで一人、ビバーク(緊急宿泊)しているようだ。そんな寂しい夜を迎えた。じきに雨もまた降り出し、強風も吹き出す。早く就寝しようと思う・・・ このときの唯一の救いは、頂いた行動食がいっぱいあったのでそれを贅沢に食べることだけだった・・・




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