車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 10月1日 (水) - 451日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : 道の駅・水沢の横

本日の移動 : 北上市~江刺市~水沢市

走行距離 : 38.6km

累計距離 : 20,524km
本日の出費

食費 : 504円

観光費 : 400円

宿泊費 : 0円

雑費 : 755円

費用詳細 : 観光費:高野長英記念館・後藤新平記念館・斉藤實記念館

現在地 : 岩手県水沢市  ( 全走行図 )

とんがり帽子の下

 「すいません、すいません。」、朝4時、こんな時間にテントに声を掛ける方がいた。昨日と同様にトイレの清掃員か?とも思ったが、それにしても早すぎる。眠い目を擦りながら外を覗くとなんと立っていたのは警察官2人、職務質問だ。とくに怒られるような事はなかったが、テントを張っていたところが目立つところだけに、またもちろんテントなど張ってはいけないところだけに声をかけられてしまった。迷いに迷ってここに決めた場所なのだが、しかし、昨日見つけたもう一方にすればよかったと後悔しながらも今となっては仕方がない。また、この職務質問以外にも意外とこの公衆トイレ、夜中まで人の出入りがあり、その度に目を覚まし結局あまり熟睡できなく、やや寝不足を感じながら、この朝4時という時間に起こされ、すぐに撤収しなさいとは言われなかったものの、しかし、もうこれ以上居づらくテント片付けに入ることにした。

 そんな久しぶりの職質から始まった今日、そんな1日は資料館、記念館を巡りに巡り、そのあまりの数に頭のパンクしそうな慌ただしい日であった。またそんな日だから今日も距離はほとんど進まず、いつになったらこの岩手を出れるのだろう、早く南下しなければ雪が・・・ そう焦りながらも、しかし、ついつい記念館へと 見学してしまい、そしてさらには魅入ってしまっている自分であった。

 さて、そんな観光は江刺市から始まった。ただ、出発は今朝早く起きたわりには遅く9時の出発。自炊、そして日記をどこで書こうか、どこかに電源はないかとウロウロしながら探し書いていたために、この時間となってしまったのだ。ただ、今朝のこの北上市から江刺市は隣町であり、またアップダウンもないことからすぐに到着することが出来た。そしてまず立寄ったところが市役所だった。この江刺市には駅がないため、よく駅前にある観光案内所がない。そのため、やってきたのがこの市役所で、ここで情報を仕入れると共に、また、久しぶりの新聞を読んだり、さらには無料インターネットコーナーでいろいろ情報を検索してみたりと、思いのほかここでは時間を費やしてしまった。こうして町の観光マップを仕入れてまず向った先は”菊田一夫記念館”で明治時代後期に作られたという2棟の赤煉瓦造りの蔵がその記念館となていた。無料ということもあり、足を弾ませて行ったのだが、改装工事中で悔しいことに見学できず・・・ 写真だけ撮影しとぽとぽ肩を後して後にし、そして、蔵の街としても有名な江刺だけに、それら建ち並ぶ商店街を抜けて次に入った先は”明治記念館”であった。丘の上に建つ赤い屋根が印象的なこの建物、歌にでも唄われているようにまさに”とんがり帽子”のようである。そんな下で迎えてくれたのが親切な館長代理という大浪さん。分かりやすく、また丁寧にこの旧病院であるこの記念館について説明してくれ、さらにはこの江刺の町の歴史についても雑談を交えながら楽しく教えていただき、ここでは時間を忘れて頂いたお茶を手に聞き入っていた。ありがとうございました。

菊田一夫記念館
江刺の町並み
明治記念館
明治記念館4階より
館長代理・大浪さんと♪

 まだまだ聞きたいことは山ほどあり、また、大浪さんもまだまだ話したいことはいっぱいありそうでもあり、「ゆっくりしてって下さい。」と何度も声を掛けてはくれたが、しかし、そんな言葉に甘えてばかりはいられなかった。この先、まだまだ見たいところは山ほどあり、辛くはあるが、お礼をいい、また最後に共に写真を撮らせてもらって後にした。しかし、この後、今朝電話でお願いした岩手日報さん連絡がとれ、そして取材していただけることになり、明治記念館近くにいる旨を話すと、「では、そこにしましょう♪」ということになり、岩手日報さんが来るまで、また大浪さんにお世話になることになり、そして話を続きをうかがっていた。そして記者、菅原さんが来た後も、そのままこの”とんがり帽子”の記念館の下でまるで3者面談のような形で取材となり、そのまま楽しい雰囲気で、取材を進めて行き、そして、取材後はなんと「よかったら昼食ご馳走しますよ!これも何かの縁だから」、と誘って頂き、そのままお言葉に甘えて蔵の商店街の一角にある、定食屋さんへとお邪魔し、そして最近食べていない天ぷらを、この岩手の情報をいろいろ聞きながらご馳走になった。ありがとうございました。

岩手日報・菅原さんと♪
昼食をご馳走に♪

 こうして江刺でもたくさんの出会いに恵まれて後にすることになったのだが、しかし心残りもある。それは”えさし藤原の郷”と呼ばれる平安時代をリアルに再現した歴史公園で、楽しみにしていたところにひとつなのだが、しかし、その800円という入館料に戸惑い迷った。役所で頂いたパンフレットを見ては迷い、見ては迷い、しかしこの後、平泉の観光を待ち、そこではそれ以上の出費あると思われ、そちらが本場の史跡だけにケチりたくない分、こちらでは今回、悔しい限りであるが有限なお金だけに断念することにした。また時間もないこともその理由のひとつだ。ちなみにこの藤原の郷、毎年、たくさんの歴史・大河ドラマなどの撮影現場ともなっており、再来年の大河ドラマ”義経”のメイン撮影会場にも選ばれているそうだ。

 江刺の町を離れ次に目指したところもこれまた隣町、水沢市であり、こちらはさらに見所いっぱいで、記念館・資料館巡りに拍車が掛かった。”後藤新平記念館”、”斉藤實記念館”、”高野長英記念館”、さらには後藤新平生家や武家屋敷資料館、そしてそれに関わる碑の数々、午後は時間いっぱいまで慌ただしくそれらを見てまわった。それにしてもこの水沢市、偉人が多いこと、伊達藩支藩留守氏1万6千石の城下町であるそうだが、どういう理由でこれほど偉人たちがここで育ったのだろう。そんなことを思いながら、今も多数残る武家屋敷の町並み、さらにはこうした記念館を見てまわり、そして17時、寝床を求めて市街にある水沢公園へと入っていった。

斉藤實旧宅
(斉藤實記念館にて)
斉藤夫妻の銅像
後藤新平記念館にて
後藤新平生家
高野長英記念館

 この水沢公園、意外と規模が大きく、運動公園ともなっていたために学生に溢れ、ちょっと落ち着かない雰囲気であり、かなり迷ったが最後には場所を移すことにした。目指したのは郊外にある道の駅・水沢で、ややこの先の平泉に向うには遠回りとなってしまうが、寝床の為にはしかたがない。しかし、期待して向ったはいいが、こちらも安心して寝れるところとは言えず、こうして選んだところがその道の駅、隣の橋の下であった。いわゆる河川敷である。今夜から雨も降りだすという予報で、ここならその雨も凌げそうだ。しかしそれにしても最近雨ばかりである。今日も連日に引き続き、昼過ぎに小雨であるが雨に降られ、一時コンビニで雨宿ししたほどであった。明日も雨かと、気を落としながらテントを設営し、身体を休めた。

 夜、なんだか身体の調子が悪い。いや、正確には昼過ぎからでお腹がもたれて堪らなく、また同時に腹痛も襲い、夜ともなるとそれは一層激しくなり、とても食事もとる気も興らず、またHPの更新へと立ち向かう気にもなれずにそのまま横になり、19時前には寝てしまっていた。今日の昼食、こんなご馳走を食べてお腹を壊すんではと笑いながら菅原さんと話していたのが現実になってしまった。いや、食事のせいではないだろう、風邪なのかも分からないが、しかしこうして笑い話が現実になってしまったのもあり、なんとなく悔しい今日の夕食抜きの就寝であった。

 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : ごはん・ハム・味噌汁(なめこ・みやし入り)
 ・昼食 : 豪華!天ぷら定食♪
 ・夕食 : なし




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