車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 9月8日 (月) - 428日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : 浜厚真・駅舎

本日の移動 : 三石町~静内町~新冠町~鵡川町

走行距離 : 94.4km

累計距離 : 19,387km
本日の出費

食費 : 1321円

観光費 : 0円

宿泊費 : 0円

雑費 : 0円

費用詳細 :

現在地 : 北海道鵡川町  ( 全走行図 )

 気も付けていたにも関わらず水害がひどい。ここまでひどいのも久しぶりであり、全ての荷物が湿気で湿ってしまったのはもちろんのこと、ほとんどがビショ濡れにもなってしまっていた。この水害、規模こそ小さいが、私の中では先日この北海道を襲った台風10号並みである。そんなものと一緒にしては怒られてしまいそうだが、しかし、私にとってもこの日高地方に襲った今日の雨が、頭を悩まし、そして寒さに時には震え、唇を真っ青にし、そして途方に暮れてしまうという苦しい苦しい日高の走行であった。

雨宿りした道の駅にて
北村さんと♪
 それでも、そんな今朝はまだ雨に降られることもなく、またRHの建物内ともあって気にすることもない。が、自炊、そしてHPといつもの朝の日課を終え、パッキングに入った頃、早くも雨が降り始めた。予報では午後からと聞いていたのだが早すぎる!慌てて荷物を自転車に詰め込み、そして防水対策も丁寧にこなしての出発であった。ぱおぱおとまたの再会を約束し、固い握手を交わして、それぞれまた自分の旅へと戻って行ったのだが、しかしそこは雨・・・ まだ小雨でこそあったが、1時間、2時間と走っているとさすがに荷物の水害もひどく、また自分自身もカッパの隙間、また浸透により濡れ始め、また走っているにも関わらず寒気にも襲われ、逃げるように入った先は道の駅・新冠であった。これだけ濡れてしまっただけにさらに着込むわけにも行かずに室内をただ寒さを堪える為にウロウロ・・・ 寒さを防ごうとコンビニ弁当で身体を温めながらの道の駅であった。そんなとき、「日本一周中ですか?」と声を掛けて来てくれたのが、ライダーの北村さんで、やはり話題はこの雨のことであり、参りましたね・・・ とお互い頭を抱えて外を眺めていた。ちなみにこの道の駅、レコード館も併設され、大きな一大施設となっているのだが、それだけの規模だけにいろんな展示を期待したのだが、どこも有料だったり休館日であったりと、何も見学することができず、また期待していた馬の産地ならではの馬の資料もどこにもなく、期待していただけに寂しい道の駅となってしまった。だが、北村さんとの出会いで救われ、温かく見送られながらの再出発となった。
雨宿り・・・
寒いよ~(T_T)
 相変わらず雨は降り続いている。ただ救いは追い風であることで、漕ぎ足が軽快になることはもちろん、雨が向ってこないだけでもかなり助かっている。そしてまだ小雨でいてくれたことも救いであり、こうして漕いで走って行ける訳なのだが、しかしまた長時間走っていると水害が目に見えてひどくなり、さらに追い討ちをかける様に風雨は嵐の如く増していき、そのあまりの過酷さに逃げ込んだ先はバス停であった。最後の風雨には散々にやられ、どのザックにも水は溜まり、濡れていないのがないのではないかと思うほどにビッショリになっていた。そんな自分も同様ですでにパンツまで濡れている始末であり、こうして雨宿りしているとはいえ、寒さに堪えきれず唇を青くさせガタガタと振るえているしかなかった。寒い・・・ 寒い・・・ 激しく降り続く外を見つめながらただ震えているしかない時間がしばらく流れた。1時間はジッと耐えていただろうか、何かするわけでもなく、何もする気にもなれない、ただ寒くて堪らない。ただ1時間もすると雨は小雨へとまた変わってくれてはいたが、このあまりの寒さに身体を動かすことができず、外を見守っているしかない。いつまでも、もうここにいたい気分であったが、しかしそう言う訳にも行かず、意を決して、仕方なく身体を奮い立たせて自転車にまたがり新たに漕ぎ始めた。
まだまだ残る水害の跡・・・
 新冠から門別辺りでは先日の台風10号の水害が生々しく今も残り、その被害の大きさを物語っていた。至る所で崖は崩れ、線路、道路は埋まり、道路こそ復旧したものの、線路はなお不通となっていた。今もこうして雨に打たれ続けているだけに剥き出した岸壁が不気味であり、恐怖心すら煽らせられながら見上げ通過していく。そしてとくに驚かされたのが、沙流川を通過するときである。以前、まだ北上中の時もこの僅か数キロ上流の沙流川を渡っただけに「戻ってきたよ!」という喜びと懐かしさを感じながらの沙流川であったが、しかし、橋下を見下ろせば見るも無残な姿が広がり、以前のような優雅に流れる穏やかな川のイメージはそこにはなかった。農機具車が至る所に散乱し泥に紛れ、その数え切れないほどの台数に被害の大きさを胸が痛いほど感じることになった。まさかこの沙流川が・・・ と信じられない気持ちであった。この僅か上流で巨大な真新しいダムを見学しただけに、さらに、その川沿いへと上り、たくさんのダムを見てきただけにほんと信じられなく、自然の無限な力を感じ、その恐ろしさと被害に思わず目に涙を浮かべそうにもなるほどで、以前に沙流川を上って行っただけにこの川に対する思い親しみを強く持っていただけに、その痛さも大きくなったのだろう。

 寝床へと考えていた河川敷公園も無残な姿へと変わっていた。あらゆる設備は流され、流木は至る所で倒れ荒れ果てていた。まだ時間は15時をまわったばかりで早くはあったが、しかし、もうあまりの寒さと、水害の大きさにもうさすがに走れる状態ではなく、ただ、屋根のあるところに落ち着きたいただそれだけを思い求めながら自転車を漕ぎ進めていくが、雨はまた強まっていくばかりであった。さすがに絶えかねて入った先は浜厚真の駅舎であった。ここはぱおぱおが最悪泊れると思うよと紹介してくれたところで、案の定、小さな集落を抱え小さな駅舎ではあるが、無人駅であり、これならと思うところであったが、しかし普通ならそれでも駅には難色を示す私である。が、今日ばかりはそんなことを言ってられず逃げるようにして駆け込んだ。

屋根を求めて
小さな駅舎・浜厚真
 可愛らしいピンク色で塗られた客車を利用したその駅舎。ただ難点はトイレも水もないことで、手持ちのパンやラーメンでなんとかやり過ごし、寒さにいつまでも震えながら、その駅舎で終電が過ぎるのをひたすら待った。日記が溜まっているとはいえ、あまりの寒さに集中力も生まれずやる気もしない。ただジッと時間と共に服が乾くのを待つだけであった。そんな時間が何時間流れただろうか、20時を過ぎた頃、ようやく落ち着きを取り戻して、PC作業へと取り掛かり始めるが、しかし、集中力は途切れ途切れで一向に進まず、結局ほとんど終わらせられないまま終電の過ぎた22時、ベンチに寝袋を広げ就寝した。

 ちなみに雨はまだ止むことなく降り続け、自転車はそれに打たれ続けて荷物はなお濡れ続けていた。

 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : ごはん・味噌汁(もやし・きのこ入り)・目玉焼き
 ・昼食 : パン×2・店屋物弁当
 ・夕食 : パン×2・カップラーメン




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