スキー場はどうやら週末だけの営業のようで、昨夜は出入りの車もなく熟睡することができた。気持ちいい朝であったが、逆に不便なのが水とトイレが無いこと・・・ そして何より今日の出発に際して気を重たくさせていたのが、昨日から吹き続ける向かい風!そして久しぶりの寒さが肌を射す。でもここは嬉しいあったかゴンドラの中で、身支度を整え今日は7時半頃、三国峠越えへと出発した。
突風に立ち向かい必死で漕ぐが、じきに深い谷間に入ったせいか風は徐々に和らいでいった。傾斜はそれほどきつくはなく、風がなくなれば意外に素直にグングン登っていくことができた。そしてとうとう三国峠を越え、そして国道を気持ちよく下る。と、書きたいところだが、寒さのためにここはかなり着込んで、さらには久しぶりのグローブまで付けての寒さに耐えながらの下りとなってしまった。つい先日までのあの暑さが嘘のようで、電光掲示板には”10℃”・・・ 寒いわけである。
今日はひたすら一日、大休止を何度か挟みながらではあるが観光もなく漕ぎ進めた。当初は須川宿などの宿場を観光しながら下っていこうと思っていたのだが、さすがに下りは寒いがそれなりに快適でもあり、いつの間にか過ぎてしまっていた。さすがに戻る気にはなれずに、そのまま国道17号を下って、そして291号を上り返す。そして谷川岳登山口へと目指した。
今日はどこまで行こう。本当なら明日の登山に備えて登山口まで行きたいところだが、そこにベストな寝床が見つかるかは分からない。途中で、いろんなところを吟味しながら登っていくのだが、どこで妥協するか、そこが迷いどころである。「おっ!いい公園発見!」、さっそく散策して申し分ないところでも、ついつい欲が出てしまうもので、もう少し先にはないだろうか?とまた先へと進んでしまう。でも見つからなかったと言って坂道だけに戻る気にはなれない。無理してもそこに泊るだろうから、「あそこにしておけば・・・」、ただそんな悔しさがいつも残る。でも今回はよい寝床を無事に見つけることができた。
そこは”どあい駅”というちょっと変わった駅で、それはなんとホームが地下にあるのだ。それも半端な地下ではなく300mも下っていかなければならないそうだ。興味心身でそんなホームを覗いて見ると、駅とは不似合いほど立派な作りの広々とした地下階段が延々と続いていた。さすがにあまりの長さに驚き、そして下る気さすがにならなかった。しばし、その階段を見つめ引き返した。ちなみにこの階段、路肩にはなぜか砂利道が敷かれてあった。そこは作りかけのエスカレーター跡だという。採算が取れずにこのような状態になってしまったそうだが、そりゃそうだとも言いたくもなった。なにせ駅周辺には何もなく、すぐ目の前の敷地は砂利道という有様である。さらには15時頃から今日、ここに入ったが、利用者の姿も誰一人ない。ほんと静かで寂れた駅舎であった。その反面、今も建設当時の面影が残り、他の駅にはない温かさが今も残されていて、私的には「また訪れてもみたい。」そう感じさせてくれた数少ない駅舎であった。ちなみにこの谷川岳の真下を何本ものトンネルが現在走っている。そんな1本がこの地下駅と結び、また高速であり、新幹線だったりと、日本を代表する巨大トンネルがひしめき合っている。どれもこれも苦労の末の開通で、そんなトンネル史は手書きで駅の掲示板欄に書かれていた。
ちなみに知り合った牡鹿さんも今日はこの駅舎で一緒に就寝することになった♪これは寂しい駅だけに嬉しい出会いとなった。
★今日のお食事♪
・朝食 : ごはん&レトルトカレー
・昼食 : パン・焼き鳥
・夕食 : パン・ラーメン