車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 3月21日 (金) - 257日目

天気 : 晴のち曇

体調 : 良好

宿泊地 : 道の駅・鹿島

本日の移動 : 神崎町~佐賀市内観光(雛祭りイベント)~鹿島市

走行距離 : 68.0km

累計距離 : 10,543km
本日の出費

食費 : 1866円

観光費 : 700円

宿泊費 : 0円

雑費 : 10円

費用詳細 : 食費:米2kg含む、観光費:佐賀市歴史資料館セット(雛祭り)・大隈重信記念館

現在地 : 佐賀県鹿島市  ( 全走行図 )

ひなまつり

 キャンプ場だったこともあり今日はぐっすり就寝といきたかったが、昨夜の仮眠のせいでうとうととしか寝ることが出来なかった。そして朝方ようやく眠りに付き起床はいつもと比べてやや遅い6時半の起床。ただ、キャンプ場ということでこのあと、のんびり過ごさせてもらった。朝食はお米を切らせてしまっていたので、ラーメンで済ませて、あとは昨日の日記の更新作業。そして出発はのんびり作業の為か朝食を軽く済ませたにも関わらず、9時過ぎとやや遅くなってしまった。

 出発して意外に見所いっぱいだった佐賀市街へと目指した。そんな道中ちょっとお仕事タイム。今日はこの佐賀の地の新聞にお願いしてみる。前回は他よりも苦労しながら失敗してしまったので、ちょっとそのショックが抜けきらないが、気を取り直して佐賀新聞社へと電話を入れてみた。そして帰って来た答えが今日は祝日で記者がほとんどいないとのことだった。すっかり祝日を忘れていた。お願いするときは曜日には気をつけるのだが(日曜日以外)祝日とは知らなかった。ただ、必死のお願いでなんとか取材していただけることになった。

 電話で30分位で着けると思います、っと言ってしまったのでちょっと急ぎ足、まだ神崎町すら抜け出ていない。ひたすら市街を目指して必死に漕いで行ったのだが、一つ嬉しいことが、今日は久しぶりの無風のために気持ちよく漕げる。そのため、市街までは思っていたよりも早く到着できた。そして新聞社へと急ぐが、場所が全く分からない、コンビニで地図を見て探したり、人に聞いたりとウロウロしながらも何とかやや遅れたものの到着。そしてさっそく取材へと入った。田中さんという女性記者で今までの他の記者よりも、物事がはっきりしていて鋭くまた明快な質問をされる方で、そんな質問にオドオドとしてしまうこともあったが、でも、その言葉のうまさに魅かれる所でもあった。こうしていろんな記者と会い話すのも楽しい。またこの町の話も聞ける。最後に一緒に記念写真を撮って頂いて11時頃後にした。お忙しい中、ありがとうございました。

 さあ、市内観光スタートだ!まずはここへ来るときに目に入った気になる神社へといってみた。「佐嘉神社」でその入り口付近にある大きな大砲が気になったのだ。それがカノン砲で黒船来航騒ぎの東京湾警備に使用されたものだそうだ。なぜこんなところにあるかというと、この神社がそのときの藩主を奉る神社であり、さらにこの佐賀藩が幕府の大砲の鋳造を一手にまかなっていた為だ。この佐賀藩幕末、他の藩に抜けて高技術を誇っていた。その立役者達、七賢人の碑もここに立てられていた。もちろん藩主・鍋島直正もこの中に入っている。カノン砲の裏手には戊辰戦争時、他藩を驚かせたという、この時、世界最高水準砲でもあった、アームストロング砲の製造にも成功していて、複製されたものも展示されていた。

佐賀新聞・田中記者と♪
実際に使われたカノン砲
(佐嘉神社)
最新鋭!
アームストロング砲
佐嘉神社
神社内にも展示物
佐賀の七賢人の碑
(佐嘉神社)

 境内へと入り、そしてそんな賢人達の知をあやかうために参拝。そしてそんな境内にもちょっとした展示物があり、藩主の業績を称えていた。こんなちょっと立ち寄った神社でもこの佐賀の歴史に触れることができ、この先も楽しみ膨れて観光へと向かった。次は旧古賀銀行内に作られた、歴史民族博物館だ。そしてちょうどこの時期、「ひなまつりイベント」が行われていて商店や資料館など至る所に飾り付けがしてありちょっと得した気分♪そして全館共通券を買って、歴史資料館へと入ってみるとイベントだけあって、豪華なそしていろいろな雛祭りが迎えてくれた。そしてその説明や歴史が細かく展示させれていた。ただ肝心の歴史資料館としての展示が一つもないことにはショック・・・ この佐賀の歴史と文化を見に来たのに・・・ イベントも嬉しいが、これを知らないでくるとダメージは大きい。あっという間に見学を終えて、このあと各旧家をまわる。この周辺には至る所に旧家が残されていて、それが整備され、普段は資料館として展示されているようだが、今回は雛祭り一色!!色とりどりのお雛様が迎えてくれて、そして時には三味線で向かえてくれたりと、なかなか面白い観光イベントであり、そして3連休も重なって大賑わい!でも、それを見に来た訳ではない私にとっては、ちょっと残念。それでも、それなりに雛祭りを楽しんでしまうのだが・・・ でも、各旧家を訪ねても説明書すら取り外されているところもあるために、なにがなんだか分からない。そして最後に見た藩主の品々を公開しているという徴古館も同様に、藩主のお雛様一色であった。これはこれで貴重なんだろうし、実際に他とは違う見応えはあったが、でも結局歴史を詳しく触れられないまま後にすることになってしまった。

旧古賀銀行
(歴史民族資料館)
古賀銀行内にて
旧古賀家前
旧古賀家
旧古賀家内
旧三省銀行
旧福田家
徴古館

 こうして「ひなまつりイベント」を資料こそ見れなかったがそれなりに楽しみ、そして大隈重信記念館へと入った。旧家と共に資料館も建てられていて見応えは充分。ちなみに、彼は日本初の党首内閣を作り、そして早稲田大学を起こした人でもある。そんな彼の生涯を資料館でじっくり学び、そして旧家ではその当時の暮らしを見ることが出来た。普段なら旧家内には立ち入り出来ないそうだが、今は室内まで特別公開中とのことで、増築された2階まで見ることができ、ここではちょっと得した気分♪そして最後に佐賀城跡に立ち寄り、”佐賀の乱”の傷跡残る(銃弾痕)城門を見学し、また建築中の御殿を見学しながら佐賀市街を後にした。この町、この御殿が出来上がった頃、今度はしっかり歴史を見に来たいと心に強く思った。それだけ、面白いところであり、また悔いが残るところでもあった。

大隈重信旧家
中も一般公開中!
でっかい佐賀城門!
ポツンといるのが私です

 この後はちょっと鹿島まで自分にしては長距離を一気に走る。約2時間ほどの走行だ。この辺りはひたすら開けた大地が続き、一面の畑が広がっていた。そのため、信号もほとんどなく、ポカポカ陽気の中、気持ちよく抜けていくことが出来た。ただ、先ほどまでの快晴がみるみる目に見えて暗雲が西の空より広がってきた。まさか・・・!っと久しぶりに気にもしていなかった天気予報を携帯で確認すると、なんと今日夕方より雨!それもかなりの高確率だった。これは急がなければと必死で漕ぎ進み、そして鹿島市街へと入っていった。ここで、急いでいてもちょっと観光、変わった城門があるということで、探してみたのだが、これが案内板が少なく、また旧道からさらに路地に入ったところにある為に分かりにくいこと。でもなんとか到着して、まるで東大のような赤門を観光した。この城は”佐賀の乱”の時の炎上してしまったらしいが、でもこの城門だけは残り、今は高校の校門として活躍している。そんないろんな歴史を見てきて、そして城門の役割をいつまでも果たしていた。

白石町の大地を走る
鹿島に残る武家屋敷
鹿島城跡の赤門

 こうして楽しい観光していると時間が過ぎるのがほんと早い!16時をまわり、暗雲が立ち込めてきたせいか、辺りも暗くなり始めていた。今日の最後の観光、祐徳稲荷神社へと足を運んだ。ちょっと郊外にあるために、町外れを走っていくのだが、この辺りの町並みも面白い。驚いたのが茅葺屋根の家が至る所にあることだ。どれも大家が多く、見事な姿を見せているのがほとんどだった。ごくまれに朽ちた茅葺もあったが、でも、今は失われた景色だけにちょっと嬉しくもなった。戦災を受けなかった土地なのだろう。後で知ったのだが、この海沿いに浜宿と呼ばれるところがあり、そこには今も大規模な宿場町が残されているそうだ。このことは通り過ぎてから知っただけに悔しかった。

 素朴な景色を眺めながら到着した祐徳稲荷神宮、ここは日本三大稲荷の一つだそうで、さすがに多くのお土産店が立ち並び賑わっていた。そんな中を自転車を置いてのんびりと歩く。自転車でも充分通れる道なのだが、こんなところは歩くのがやっぱり楽しい。そして到着した神社はまさに豪華絢爛!っといった言葉がピッタリ、そう思うほど、色美しく、そして巨大な建物群であった。ここで、旅の安全・成功を祈り、そして雨が時折落ちだしたこともあり、急いで帰路についた。

たくさんの茅葺屋根の家々
祐徳稲荷神社参道
祐徳稲荷神社

 このあと目的の道の駅まで約10km弱の道のりを雨の恐怖と戦いながら必死で漕いだ。途中、食料がない為に買出ししながらも、先を急ぎ、17時半頃になんとか降られることもなく到着することが出来た。夕暮れまで、のんびりと泥海ではあるが、たくさんの生き物達が動き回る有明海を見ながら読書タイム♪だが、長くは続かず、18時には風と共に本格的な雨が降り出し、そして同時に寒気も襲った。とても読書どころではなくなり、うろうろしているうちに道の駅は閉館、この時期は使われていなさそうな屋根付き(ハウス)のバーベキュー場内にテントを張らせてもらって雨を凌いだ。おかげで、風もややあり降り込み様な雨にも関わらず、その心配をせずにぐっすり眠ることが出来た。自炊後、20時頃からHP更新作業をはじめたが、途中腹痛におそわれ、さらにちょっと横になったのが最後、そのまま21時半ごろ寝てしまった。

有明海
雨の為、ハウス
バーべキュー場に避難




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