ここ最近、寒波の影響で気温はかなり冷え込んでいるが、この宮崎の地でたくさんの励ましを受け、そして温かさを感じた。今朝は6時起床。かなり冷え込んでこの時期には珍しいという霜まで降りていた。そんな寒さであったが、でもこの公園の地でいつまでもテントを張っているわけにもいかずに朝食後、仕方なく撤収。それから公園のベンチで、昨日出来なかったHPの更新作業へと移って始めたのだが、徐々に冷たい風も吹き始めて寒くて居られない状態へとなっていった。身体を動かせばそれほどの寒さではないのだが、こうしてただPCと向き合っているだけでは寒くて堪らない。さらに、日差しの影響で液晶までまともに見えなくなってしまい、結局、8時半頃に更新作業を断念して、また飫肥の市街へと観光へ向かった。
早朝のまだ人気少ない静かな武家屋敷をのんびり歩いて散策、そして開館と共にまずは藩校であった振徳堂へと見学。ここは昨日、見学した外交官・小村寿太郎が勉強した地でもある。落ち着いた雰囲気の建物で、のんびり見てまわり、そして旧伊藤伝左衛門家という武家屋敷を見学後、町並みを散策しながら今度は”商家資料館”へと入った。そこでは秤や単位の歴史などさまざまな商業に関する展示がされていた。また建物自体も驚くほど立派で、何本もかかる太い梁が印象的だった。そんな資料館で館長と思われる方が、いろいろそんな建物について説明をしてくれた。ありがとうございました。
そして最後に豪商であった山本猪平家の旧家を訪ねた。さすが豪商というだけあってかなり大きく、そして立派な家屋で驚かされた。
こうして昨日、回りきれなかった史跡を巡ったのだが、ひとつ残念だったのは歴史資料館が工事中の為に休館していることだった。こればかりはしかたがないが、でも、名残惜しい気持ち一杯で飫肥の町を後にした。今度来るときはもっとじっくり見てみたい、そう思わせられた情緒ある町並みであった。
この先は宮崎市街へ向けてまた海沿いまで戻ってひたすら北上。向かい風がきついのが難点ではあったが、でも道は昨日と打って変わって平坦なところが多く快適な道であった。海岸沿いには至る所に”鬼の洗濯板”と呼ばれる奇石海岸が並び、そんなちょっと変わった海岸と青い海を眺めながら距離を伸ばしていき、そして巨岩の立ち並ぶ絶壁に建つ鵜戸神宮へと立ち寄った。ここは一番下から表山道の歴史を感じる磨り減った石段をのんびりと上って行った。そしてトンネルを越えて、驚くほど立派な宮へと入った。ここは予備知識もなにもなかったので、これほど歴史ある立派なところだとは知らなかっただけに面白く、また興味深い参拝となった。また真っ青な空、海に浮かぶようにも見える、神殿の真っ赤な色がまた印象的で眩しくもあった。帰路はトンネルを通らずにほんとの古来からの山道である山越えの道を通って戻ったのだが、すべて趣きある石段で作られていて、海を見下ろしながら気持ちよく歩くことができ、のんびりした清々しい参拝となった。
また、宮崎市街を目指して黙々と漕ぎ出した。そんなときに今日はとくに声をかけてくれるドライバーが多く、とても励みになり、また気持ちよく笑顔で漕いで行くことが出来た。日曜日とあって家族連れが多いせいもあるだろうが、でもその土地柄もあるだろう。そんな温かい地で気持ちよく北上していった。そんな時、鹿児島からこられた、やっぱりドライバーの方に呼び止められ、そして嬉しいことにジュースまでご馳走になった。こんな出会いもあり、さらに気分良く自転車を漕いで行った。ただ、向かい風はいつまでも止むことなく辛かったが・・・
このあと、どうせ通り道だからと気軽な気持ちで寄ったところが”青島神社”である。でも、見て知れば知るほど面白いところで、そして一大観光地となっている様に驚いた。でも、この歴史と景観、観光地となるのも納得というほどで、島の周りには綺麗な洗濯岩がここにも広がっていた。また歴史に関しても古事記にちなんだいろいろな神話が多くロマンあふれる面白い地であった。
こうして今日の最後は神社周りを楽しんで宮崎市街へと入っていった。そしてこの県でもいろんな方々に自分のたびを知ってもらい、そして何かの刺激になってもらえれば嬉しいと思い、今回も新聞社を訪ねようと思っていたのだが、日曜日とあって連絡がとれずに断念・・・ 悔しいが次の機会ということになってしまった。今回、時間の関係もあり、ほとんど素通りして、ここから西へと内陸に入っていった国富町を目指した。実はこの町に去年の夏、岐阜県古川の地でお会いした”菊田”さんに、「ぜひ、宮崎へきたときには我が家へ!」っと誘ってくれていたこともあり、今回連絡をとり、そして快くこの国富の地へ迎えてくれたのだ。ちなみに9月19日のことだった。
前方に美しい山嶺を望みながら国富町を目指して、川沿いのサイクリングロードを登って行った。その山嶺、どこからどうみても以前縦走した霧島山連邦にそっくりなのだ。だが、この離れた地からこれだけくっきりと、また裾根まで見えることが信じれずにいた。でもやっぱり霧島の山蔭にそっくり・・・ あとで菊田さんに訪ねてみると、やっぱり霧島山だったのだが、その美しさに今、思い出しても見惚れ感動するほどだった。
そんな霧島山を眺めながら、待ち合わせ場所に向かい、そして菊田さん夫婦と無事に半年振りに近い懐かしい再開をした。ちょっとの時間しか以前は入れなかったが、でも、昔からの親しい知り合いの如く、自然にお互い接しる事ができ、また再会できた喜びが自然と込み上げてきた。旅の出会いとはほんと不思議なものである。
夜は、息子さん夫婦も交えて楽しく鍋で会話と共に盛り上がった。話は尽きることなく、ただ時間だけがあっという間に流れ、そして宴は23時ごろまで続いた。こうして就寝へとなったのだが、でももう一仕事!HPの更新作業を必死で眠い目を擦りながら始めて、そしてとても遣り押せないまま、0時半ごろ就寝した。