車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 2月16日 (日) - 224日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : ミトレアキャンプ場

本日の移動 : 西表島(浦内川散策)

走行距離 : 21.2km

累計距離 : 9,115km
本日の出費

食費 : 1194円

観光費 : 1500円

宿泊費 : 600円

雑費 : 0円

費用詳細 : 宿泊費:ミトレアキャンプ場、観光費:浦内川ボート代

現在地 : 西表島  ( 全走行図 )

西表のジャングル

 6時半起床。今朝もやっぱり日記の更新作業からの始まり。みんながまだ寝ている静かなうちに黙々と書き、8時ごろようやく終えた。今日は西表島の北部へ流れ出る浦内川の散策。ボートで奥地へと入り、さらにそこから歩いて奥へと向かい流れ落ちる滝を幾つか見学しに行く予定だ。

 8時ごろ、民宿に素泊まりで泊っていた大出さんがキャンプ場に荷物満載で登場。そう、今夜からはこのキャンプ場で一緒に泊ることにしたのだ。ただ、テントがないので、固定テントを借りての宿泊、それでも民宿よりは安い!こうしてみんな集まって8時半頃にボートの発着する浦内川目指して出発した。

 距離は30分ほどの道のりで、途中、スーパーに立ち寄ってパンを買って食べる。そして昼食用のパンも同時に購入した。そして出航時刻ギリギリの9時半頃に船着場へと到着して、手続きをすませてさっそく船に乗り込んだ。今日は日曜日のせいなのか、意外に乗客は多く、この朝一の便は20名ほどいたのにはビックリした。いままでこの西表で観光客自体をほとんど見かけなかっただけに、どこから沸いてきたのだろうと不思議に思うほどだった。

 船は奥地へと出航していった。途中で停止しては、ガイドさんが木々の説明をしてくれる。それを聞きながら、広大なマングローブ林を越えて、ジャングルのような木々の生い茂る中をどんどんボートは進んでいった。30分ほどの航海でボート終着駅である軍艦岩に到着した。

みんなでボート乗り場にて
ボート出発前の団欒
奥へ向けて出発!

 さっそく一般ルートよりも奥地に入ったところにあるマヤグスクの滝を目指して出発した。最初はかなり整備された道だったが、徐々に登山道らしくなっていく。だが、とくに危険はなく、散歩感覚でまずはマリユドゥの滝へと到着。水量が多く迫力満点の滝であった。そこからさらに10分ほど上ると今度はカンビレーの滝。これは段々畑のような岩上を水が流れ落ちる滝で、迫力にはやや欠けるが、広大に流れる今までにあまりないちょっと変わった滝が面白く惹かれた。

水しぶきが気持ちい~♪
亜熱帯のジャングルだ!
マリユドゥの滝

 このカンビレーの滝を越えると、一般散策道を抜け、道は一気に荒れてくる。分かり難いのもあるが、一番怖いのは滑りやすいことだった。最初はひたすら川沿いの岩場を上がっていくのだが、どこも湿っていて滑る滑る。登山靴を履いている私でも滑るというのに、運動靴の他の三人にとってはさらにキツイ難所となった。さらに山初心者のネコもいる。そして、この先、心配していた事故が起こった!それはある岩上を歩いていた時にネコが足を滑らせて、そのまま下へ落下・・・ そこはちょうど窪地となっており、さらに草木に覆われて下は見えないほどの落差。「ネコ~ 大丈夫?!」っと皆が声をかける。一番前を歩いていた私は、最初何が起こったのかわからなかった。だが、ネコの返事を聞いたときに落ちたことをしり、すぐに下へと駆け下りた。高さ的にはかなりあるように見えた為に心配したが、でも返事は思ったよりも元気であったので少しは安心した。それでも、骨の一本は折れているんじゃないかと心配し、駆け寄りそっと起こした。3mほど落ちただろうか・・・ 幸い途中に木の枝があり、それがクッションとなり、さらには下の窪地は枯葉とドロに覆われて柔らかく、そのおかげで無傷ですんだ。大きな事故にならずにほんとよかった。この先、身を引き締めて慎重にまた歩みだした。それにしてもほんとビックリした!その後、数分はずっと高まった鼓動が収まらなかった。ネコや他の人達も同様だろう。

みんなでカンビレーの滝
さらにマヤグスクの滝を目指す

 この先、30分ほど川沿いを慎重に進むと、道はまさにジャングルを思わせる木々の生い茂った山の中へと入っていった。ここからは危険地帯は少なくなるだろうと思ったが、この先は粘土状の泥濘が多く足をとられたり、また幾つも小さな沢を越えるのだが、その道がまた滑ること。この先も緊張の糸を張り詰めたまま、慎重に進んで行った。

 樹林の中は湿気が多く蒸し暑い。じっとしていても汗が流れ落ちるほどの不快感だった。道は川沿いなので大した登りはなく小さなアップダウンを越えていくだけの楽な道だが、でも、この湿気と気温の為に、汗は止まることなく流れ落ち、そしてさらに泥濘のために緊張しっぱなしでもあった。そんな中、また事故発生!でも今回の事故は笑ってすむような可愛い事故。こんどもネコが斜面の泥濘に足を滑らせてそのまましりもち、泥んこだらけとなってしまった。

 次は我が身と、この先も慎重に川沿いの樹林帯を登っていく。ちなみに目的のマヤグスクの滝はこの登山道沿いではなく、川の支流へと少し上がったところにある。その分岐に看板が出ているだろうと思い気軽な気持ちで向かったのだが、途中ですれ違った登山者に聞くと、看板はなく、自分は全く気付かなかったという。よっぽど分かりにくそうな場所にあるようだ。果たして無事に見つけてたどり着けるだろうか・・・ そんな不安の下、船着場から歩き始めて約2時間、距離的にはこの辺りの支流を登ったところにあるはずなのだが、そんな支流を探しながら登山道を登っていくと、ある程度大きな支流にと出た。ここの支流の上である可能性が高く。その沢沿いを少し登ってみることにしたのだが、その沢の岩が滑ること滑ること!大した沢でなないのだが、やっぱり落ちて濡らしたくない。もう必死の思いで登っていった。そしてさらに樹林帯の獣道のような道を登っていくが、次第に道は薄れてなくなってしまった。さすがにここまで荒れてないだろうと思い、仕方なく引き返した。

 また、さらに元の登山道を上っていったが、この先、なかなか大きな沢へと出ることなく、時間だけが過ぎていった。そしてタイムリミットが近づいてきた。これ以上進むと帰りのボートの時間に間に合わなくなってしまうからだ。仕方なく先ほどの沢のふもとにあった、ちょっとした広場で休憩し、そこで食事タイムとした。でも、私だけがあまりの悔しさに、まだ時間にもある程度は余裕があったことから引き返さずに、もうちょっと先まで一人進んでみることにした。ちょっと早足で10分ほどさらに進むと、大きさ支流へと出た。見るからに、この支流で間違いなく、そこから上に登る道を探したが、それがなかなか見つからなかった。川を渡って探そうかとも思ったが、かなりの大きな川で、この登山靴で渡るのは不可能なほど・・・ 長靴が欲しい・・・ 結局、滝への道が見つからないまま仕方なく、みんなの待つ広場へと引き返した。

 そこでみんなでそんびり食事をとったあと、帰路へと向かった。こうしてたどり着けない残念な結果になってしまったが、でも、もう悔しさはほとんどなく、満足さでいっぱいであった。その精一杯挑戦したことで充分であったし、またこのジャングルのような地をみんなで歩けたこと自体でも満足だった。

 帰路は順調に進み14時半には船着場に到着し、ちょうどその時間に発つ船に乗ることが出来た。そして15時前には元の河口に戻った。さて、それからはのんびり牧場を見ながらキャンプ場への帰路についた。この頃から、天気は最高に良くなってジリジリ焼けるような日差しの強さ!そんなことあって、帰路、先日入った星の砂海岸へ行って海へ入ってみようという話になった。ただサンダルも海パンもなく、さらにゴークルもない。その貸し出しも見たが、値段が高く手が出ずに今日は断念・・・ 仕方なく、スーパーへ買出ししながら帰路についた。

イリオモテヤマネコ
飛び出し注意!
のどかな牧場もあり

 キャンプ場へ戻った後は、この先の日程について本格的に考えた。フェリーの関係で来るときに行けなかった宮古島。帰路に行きたいと思いフェリーを探すが、それが周1便と少ない!さらに1隻、ドックに入るらしく、那覇行きの便さえ周に1便しかなく、仕方なく涙をのんで宮古を断念・・・ そして石垣の離島、与那国、波照間の日程にもかなりの苦労。なんとか調整してギリギリの予定で27日の夕方の便で那覇に戻る計画を立てた。その後の予定はまだ未定だが、時間があれば、久米島&さらにはトカラへと行きたいと思ってはいるが、そうすると、鹿児島に戻るのは3月15日頃となってしまい、このあとの予定がかなり苦しくなってしまう。そのため未だ迷い中だ。

 こうして予定を必死で立てているうちに日はいつの間にか傾き暮れていった。同時に予想もしなかった雨が降り出した。それも大雨!そのため夕食の調理にも手間取り、また自分もこのあとのHP更新作業どころではなく、雨が通り過ぎるのを待った。幸い1時間もしないうちに小降りとなってくれて、そしてじきに雨は止んでくれた。そしていつもよりちょっと遅い夕食を頂いて、今夜も楽しく夜の団欒を過ごした。そして22時過ぎに各自テントに戻って、私はそこで1時間ほどHPの更新作業後、眠りについた・・・




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