そんな今朝は８時に起床。荷物をまとめて、いつまでも居てくれてもいいんだよ！っと優しく声をかけてくれたポールさんに今日出発することを告げた。もうそのときは、なにも出来ない、手伝えない自分が悔しくてたまらなかった。余計、ポールさんの慌ただしく働く姿を目の当たりにしているだけに、辛さも倍増した。そんな気の重い悔しい朝だったのだが、空はそれに反して青々と気持ち良すぎるくらいの快晴を覗かせていた。でもそれが逆に、自分の心を空しく、そして悔しさを引き立てるだけしかなかった。
こうして目頭が熱くなるほどの悔しさを胸に、ポールさん宅を後にした・・・ ただ、慌ただしくお邪魔しただけで逆に忙しくしてしまった自分を思うと胸が苦しかった。帰り道、こんなときに詩や歌が読めたらな・・・ っと思った。そしたら、この苦しさ、心境が和らんでくれそうな気がしたからだ。だが、今の自分にはその気持ちを表す言葉がまったく見つからなかった・・・
そんな重い気持ちを切り替えて、一路熊本市内を目指し出発！まず目指すは熊本ラーメンだ♪そんな道中に寄った菊池市街の大型スーパーで驚くものを発見した。それはお世話になったポールさん手作りの牛乳とヨーグルトが、コーナーを設けて陽気なコメントと共に売られていたのだ！そしてそれらに強い親しみを感じ、働くポールさんの姿が浮かんだ。
ここから後は熊本市街まで小さなアップダウンを越えながらひたすら漕ぎ進む。そして１２時ごろに到着し、そこからまず向かったのが、阿蘇の高森の別荘でお世話になった”野田”さんのお店でブティック「ＫＲＩＺＩＡ」というところ。熊本に来たときはぜひ！っと誘ってくれて今日、訪ねてみることにしたのだ。少々迷いながらも到着したブティックだが、残念ながら野田さんは外出中・・・ 待つこと３０分、無事に再会でき、私とは到底不似合いな高級ブティック内に案内してくれた。
そこで少し旅のことなど話した後、食事を取るために一度外へ出ることにした。自転車をブティックに預けて歩いて教えてもらったラーメン店「山水亭」へ。ニンニクの良く効いたとんこつラーメンでなかなか美味しい！久しぶりの贅沢ラーメンだ！さらに肉まんも頂いた。これも中に贅沢にチャーシューと高菜がそのまま入った肉まんで、それでいて値段は１２０円とお徳。それにしても美味しかった～♪
このあとは、本屋など商店街を散策しながら、またブティック「ＫＲＩＺＩＡ」へと戻った。そこで、別荘でも頂いためちゃめちゃ美味しい珈琲と、和菓子を頂きながら、旅の今後の話や、このブティックの話などで盛り上がった。特にこの店の話でビックリ！話というよりもこの高級度に驚いた。セーターなどはどれも１０万円以上！一番安いストッキングですら１万円ほど！ うーん・・・ 世の中いろんな世界があるものだと感じてしまった。そして旅の話では明日もこの熊本に昼頃までいることを話すと、なんと明日の昼食フランス料理をご馳走してくれるという♪どんな料理なのか明日が楽しみだ♪だが、マナーもなにも知らないだけに、ちゃんと食べれるかも心配・・・ ＆その前に店内にはいれるかな、こんな格好で（笑） ちなみにこのご馳走は私だけ、今日を最後に一緒に年を越し楽しんできた”えせかつ”、”あやっぺ”とは一時お別れ。”えせかつ”達は今日中に島原へ渡るとのことで、私は明日この熊本を観光後、南下していくためだ。ちょっと寂しいが、でもまた屋久島か沖縄で再会を約束している。旅の目的がそれぞれ違うためにしかたがない・・・
このあとは熊本城に行って、公園でのんびりしながら、野田さんから頂いた和菓子をみんなで分け合い、そしてそこで”えせかつ"達とお別れ。長く一緒だっただけに寂しさもあったが、別れは「じゃぁ！♪」っと言う感じであっさり。また、会えるから・・・
こうして正月休みを終えて、また一人旅が始まった。もうすでに１６時過ぎとあって、今日は熊本城の入場を諦めて空いた時間は、城周りを散策して見ることにした。自転車を置いて１時間ほどかけて城を散策。ほんと驚くほど大きな城で、そしてその城郭の保存状態、再建度合いに驚かされることばかりだった。さらにはこの城内には史跡も多く、西南戦争を初めてとした石碑がいたるところに建てられていたことにも興味を惹かれた。
そして時期に夕暮れを迎え、１８時ごろ、城公園内で見つけた静かな東屋で久しぶりのテントを張って、そして久しぶりのひとりの夜を迎えた。１９時ごろから黙々と２日分溜まった日記を書き始め、２２時半過ぎにようやく終えて就寝した。
さて、明日のフランス料理、無事食べ終えることができるだろうか？！
