5時起床。夜はとても静かで、また思いのほか温かく、よく眠ることが出来た。まずはすぐにテント撤収!っと行きたかったが、軒下にも関わらずすごい結露でビッショリ・・・ この片付けに手間どう。でも、同時進行で、朝食のご飯を炊く。そして、なんとかテントを片付けて、朝食をとる。そしてザックに登山用荷物を詰め込んで、6時40分いよいよ出発だ。
ようやく、辺りが明るくなり始めたこの時間、まずは1km弱の車道を歩くことになるのだが、なんと工事中で、迂回路用の登山道へと入らされる。そして迂回路のはずなのに、いきなりかなり登らされた。どうやら、迂回路として作られたのではなく、昔からある作業・住民用の道らしい。そしてこの道を進むと分岐に差し掛かるのだが、また案内板が不鮮明で分かりにくいこと。たぶんこれだろうと、ちょっと不安になりながら進む。いつ、ちゃんとした石鎚山登山道に合流したのかも分からない。ひたすら分岐の多い道の歩く。そして途中、なんと案内板が倒れてしまっていて、さらによく分からないところが・・・ 地図にも何ものっていないし・・ 不安になりながらも先へと進む、そしてどんどん登っていくのだが、そのうち分岐があっても案内板さえなくなってしまった。だが、道の踏み後はしっかりしてあるし、また案内ペンキもある。それでも不安になりながら、先へと進んでいくと稜線へ出てしまった。地図では稜線へ出るのはもっと先のはず・・・ やっぱり間違えた。どうやらフィールドワークという自然の家の遊歩道に迷い込んでしまったらしい。30分ほどかかって登ってきた道をしかたなく引き返す。登りがきつかったため、くだりは15分ほどでまた、先ほど迷った分岐点まで戻り、そして他の方向へ進むと、お!石鎚山への文字発見、そしてさらに進むと、ようやく正規の道へと入ることが出来た。工事中さえなければこんなに迷わなかったのに・・・ 大きなロスタイムになってしまった。
ここから先は地図通りの道でもう迷うことはなかった。普通はこの石鎚山登山、こちらから登る人はロープウェイを使って登るため、この登山道はややマイナー道になる。そのため、道もやや腐敗してしまってるかなと心配したが、しっかりと整備されていて分かりやすく、また歩きやすい。ただ、急な斜面が続く。ひたすら登り続け、そしてじきに稜線にでるが、相変わらず樹木に覆われ展望はない。さらに登り続けると、ようやく右方面に木々の間から、ロープウェイ山頂駅の建物が!やっぱり嬉しい♪そして道も、ここから成就までは雪が残る車道となった。ただこの雪はもう雪とはいえないほどガチガチであった。スキー場や遠く瀬戸内を見下ろしながらさらに車道を登っていくと、大きな最初の中継点である成就に9時に到着。あの道迷いがなかればもっと早くつけたのに・・・
ここには旅館やお土産店などあり、そしてその先には大きな石鎚神社成就社がある。さっそく今日のこの登山の安全祈願をして先へと進む。この成就が大きなひとつも頂となっていて、このさき20分ほどは緩やかな下りとなった。そして前方には雪をかぶった巨大な石鎚山の峰々が現れる。その貫禄に圧倒されながら、下ってい行き八丁坂を境にまた登りへと転ずる。ここから先は登るにつれて目に見えて積雪が増えてくる。だが、どこも雪のようで、実際はアイスバーン状態であった。やや緊張感を高めながら登ってき、そして最後にちょっと下るって、10時10分、夜明峠に到着した。
ここからのこの石鎚山の展望は最高で大迫力であった!そしてここからちょっと進むと、1の鎖発見!最初はこの雪の中では鎖場を避けようとしたのだが、見ると思っていたよりも楽そうだ。ちょっと挑戦してみることに。ここで今日はじめてこれを越えるためにアイゼン装着。そして鎖に挑むが思っていたよりも楽に登頂♪そして改めて上から見下ろすと、あまりの高さにビビッてしまう高さで、よく登ってきたなと、我ながらビックリするほどだ。
(今、思い出して書いているのだが、1の鎖は夜明峠よりも前にあった気も・・・ ごめんなさい)
そして鎖を越えてさらに登っていくと、山小屋と鳥居がある。そしてその鳥居をくぐって行くと、2の鎖となる。ちなみにこれらの鎖には、迂回路があり、安全な道を歩んで行く事もできるのだが、1の鎖の勢いで、この2の鎖にも挑戦してみることに。こんどの方が見るからにきつそうだ!気合を入れて上り始める。
だが、意外に苦戦してしまう。原因は雪と岩肌が露出した岸壁のせいだろう。アイゼンを付けているため、岩肌には足を掛けられない。かといって雪面でも、安心して荷を掛けられないため、足へかける荷重は極力さけ、ほとんど腕力のみで登っていった、だが、途中から行き詰ってしまった。あまりの斜度に雪面がなく、足をかけるところがなくなってしまったためだ。しかたなく、この鎖場の途中でスペースを確保して、アイゼンを外す。すると、予想以上にその難斜面を楽に越えることが出来た。だが、また雪面がいたるところに顔を出し始める。また行き詰ってしまい、仕方なくまた鎖の途中でザックを降ろし、そのザックを落とさないように鎖に縛り付けて、またアイゼン装着。そしてまた鎖を頼りに上り始めることができた。そしてようやく2の鎖登頂!さすがに疲れた~ もうそのまま雪面に倒れこんだ。30分以上の全神経、気の休まることの出来ない格闘。そして途中、この鎖を上り始めたことの後悔。さらには、あの北アルプス、ジャンダルムの恐怖を思い出しながらの登頂であった。もうクタクタだ・・・
この先、3の鎖もあるようだが、さすがに迂回路を進む。そして11時20分、念願の弥山山頂に無事に登頂!!そして前面に見える、面河渓方面の景色を見て思わず「懐かしい~!」っと声が出る。そう、去年の夏、この面河渓方面から苦労しながら登った経験があったためだ。そして懐かしい山頂。ただ残念なのが、前にあった石造りの神社はすでになく、新しく木造の豪華な神社がそこには建っていた。それにはちょっと寂しい感じがした。
天気もよくさっそくここでおやつタイム。持ってきた芋かりんとうを昼食代わりに食べる。そして気持ちが落ち着いたところで、すぐ隣の山、ほんとうの最高峰である”天狗岳”に挑戦すべく向かった。ここも道中難路で、岩肌が露出した箇所が何箇所もあり、そのたびにこのアイゼンに苦しんだ。それでもなんとか天狗岳にも登頂♪風がやや強い中、一人で寂しく記念撮影後、また難路を乗り越えて、元の弥山山頂へと戻った。
だーれも今日は居ないし、こうして山頂で待っていてもだれも来ない・・・ 寂しい登頂となった今日の登山であった。昨日は登山口でのんびりしているとたくさんの登山者が下山してきたのに・・・ 今日は平日といこともあって、ほんと寂しいこと・・・ 私の山での一番の楽しみは出会いなのに、それが全く無いとほんとつまらない・・・ 12時10分、仕方なく下山へと向かった。下りは安全な迂回路を進む。とは言っても雪道なだけに常に緊張は抜けない。