車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2002年 10月20日 (日) - 105日目

天気 : 曇のち雨

体調 : 良好

宿泊地 : 道の駅・大和路へぐり

本日の移動 : 大淀町~飛鳥文化観光~平群町

走行距離 : 50.5km

累計距離 : 3,639km
本日の出費

食費 : 1765円

観光費 : 560円

宿泊費 : 0円

雑費 : 100円

費用詳細 : 観光費:飛鳥寺・飛鳥資料館、雑費:ユニセフ募金

現在地 : 奈良県平群町  ( 全走行図 )

知れば知るほど面白い

 奥が深い!そして未知の部分も多いために面白い。そんな印象をもった飛鳥文化だった。見学前まではほとんど飛鳥の知識を持たず、場合によっては飛鳥観光を飛ばしてしまってもいいかなとまで思っていた。そんな軽い気持ちで飛鳥を周った。歴史公園館や飛鳥資料館で勉強していると、意外に面白く熱中してしまった。そんな楽しい今日の飛鳥観光を振り返る。

 今朝は5時半に起床。昨夜はあれほど騒がしかった人達も、ちょうどパソコンをやり終えた頃には帰っていって、あとは静かな夜となった。おかげで夕方昼寝したにも関わらず、すぐに熟睡することができた。今思うと、逆にあの騒がしさがあったので、一度起きてHPの更新することが出来たのでよかった。

 朝食を軽く自炊して(餅入りラーメン)7時ちょっと過ぎには出発した。小さな峠を越えて明日香村へと入る。すぐに観光と行きたいところだが、その詳しい観光情報が分からない。とりあえず、観光センターがありそうな駅前にいってみることにした。そして予想通り駅前に観光センターがあったのだが、やっぱりまだ閉まっていた。まだ8時前だから当然だろう。そんな時にあるおばさんに声を掛けられた。いろいろ話を伺うと、その方は貸し自転車を営んでいるとのこと。そしてそこに飛鳥のパンフレットもあるということで頂いた。助かりました。ありがとうございました♪

 ちなみに天気は昨夜遅くからやんでくれている。だが、何時降りだすか分からないような空模様だった。そして予報では夕方から雨との事。早めに観光を済ませて寝床である道の駅に行こうと思う。そんなちょっと不安な空の下、いよいよ飛鳥観光スタートだ!

 歴史公園館に行って飛鳥の勉強をしてから観光と行きたかったが、いくらなんでもまだ開館していないだろう。先に近場の名所をまわる事にした。道は遊歩道が整備されていてどこも走りやすかった。とくに自転車にやさしい遊歩道なのが嬉しかった。さすがに貸し自転車屋が至る所にあるだけある。

 まずは欽明天皇稜、そして猿石で有名な吉備姫王墓へ。この天皇陵は前方後円墳であるのだが、さすがにこの平地からではそれを見ることはできなかった。ただ、閉ざされた立派な門とその内に石碑があるのみだった。姫王墓も見た目は同様。最初ははなにが猿石なのか分からなかったほどだが、その門を覗き込めば、とても猿とは言えない奇妙な形の石造が4つほど並んでいた。なにをモデルに作ったのか・・・ 不思議がいっぱいだ。

 そしてそのあとは、坂を少し登って鬼の俎(まないた)と鬼の雪隠へ。伝説ではここで鬼が人を襲い、そして俎で料理して、雪隠で用をたしたという。実際は石室なのだが・・・ でもそんな伝説が沸いてくるから面白い。そして、こんどは亀石へ。ここも最初はどこが亀だか分からなかったが、良く見れば・・・ 目がっと言った具合でようやく気づいた。この写真だと分かりやすいと思う。もちろん左を向いている亀だ。

欽明天皇稜
前方後円墳です
吉備姫王墓
(猿石)
格子越しに覗き込んで
猿石を撮る
鬼の雪隠
(実際は石室の上部)
鬼の俎(まないた)
(実際は石室の台座)
かわいい顔の亀石

 さすがにさらに先まで観光していくと歴史公園館がどんどん遠くなり大変だ。ここらで戻ることにした。そしてまずはその公園内にある高松塚古墳へ。ここは壁画が見つかったところで有名らしい。だが、その石室が見れるわけではない。外から古墳を見学したのだが、とくに見るものもなく「ふーん」っと言った感じで終わってしまった。そしてそのあと、開館していることを祈って公園館に出かけた。だが、掲げられている札は9時半から。今はまだ8時半である。その1時間どうしようか迷っているとその施設を清掃していた方が「どうぞ、入って見学してください♪」っと優しく声を掛けてくれ入れてくれた。規則にとらわれないそんな優しさが嬉しかった。そしてビックリしたことにこの施設はなんと無料!そして施設の内容はというと、これがなかなか充実。とくに飛鳥の歴史の解説ビデオが分かりやすくてよかった。後に行った歴史資料館にも似たようなビデオがあったが、こちらの方が分かりやすくて、そして楽しかった。飛鳥を知るならお勧めなところだ。

石室の壁画で有名な
高松塚遺跡
開館前から入館させてくれた
飛鳥歴史公園館
明日香村空撮!
公園館内にあった模型です

 飛鳥の勉強もして、さらに興味が沸いてきた。面白くてこれからの観光にワクワクしながら次の観光地、橘寺へ。 ここは聖徳太子の生誕の地という。そんな石碑の前で写真を撮りながら、団体客で賑わう橘寺へ入っていったのだが、なんと参拝すら有料・・・ それも300円と高い・・・ この先、もっと見たいのもたくさんあるために、ここはグッと堪えて我慢。入り口から写真だけ撮って後にすることにした。

 そして次に、有名な石舞台古墳へ。だが、ここも有料。ただ墓石を見るだけで300円はあまりに高すぎる!でも遠くからその巨大な墓石を眺めるだけでも十分楽しめた。そんなちょっと寂しい見学中、その公園内でユニセフ募金を募っていた。大声でがんばっていた。そんな姿をみて心が打たれないわけがない。迷わず金額は少ないが募金した。気持ちの問題だ。残りは出世払いということで・・・

聖徳太子の生誕地に立つの碑
高くて参拝出来なかった・橘寺
川原寺遺跡前にて
ここも高くて見学できず・・
遠くから見学した有名な
石舞台古墳
同じく有料参拝で入れず
岡寺
伝承板蓋宮跡

 さて、まだまだ観光は続く。今度は岡寺へ。西国33箇所の一つでもある。きつい坂を登ってようやくたどり着けた岡寺だったが、なんとここも有料・・・ まったく有料ばかりで嫌になるほどだ。しかたなく門前で参拝して後にした。そして伝承板蓋宮跡と観光後、ちょっと楽しみにしていた、酒船石へと向かった。それはまったく不思議なものであった。未だになんの目的で作られたのかはっきりしないらしい。そんな未知な文化が面白かった。

 さて、今度は飛鳥寺だ。ここは最初に作られた仏寺だそうだ。もちろん中も仏像も最初に作られた物だ。そんな歴史に興味をもって、ここは奮発して300円を支払って本堂へ。さすが飛鳥の大仏だけあって、かなり魅せられた。何がよかったか?と問われても困ってしまうのだが、見るからに歴史が伝わり、そして何よりその大仏の顔に魅せられて。やさしい顔であった。そして、その境内にある鐘を一突き。珍しく鐘を突かせてくれるお寺だった。その音に心が洗われていくような気がした。

不思議な
酒船石
最近発掘された亀形石造物
ここも有料で遠くから・・・
最古の仏寺である飛鳥寺
有料だったがここは奮発
飛鳥寺
日本最古の仏像
飛鳥寺の鐘
耳に響いた~!!
曽我入鹿首塚と
飛鳥寺

 そして次に当時の高度な技術を感じさせられた水落遺跡を観光。そして最後に飛鳥資料館へ。大きく立派な建物をみて、料金を心配したが、なんと260円と安い!迷わず入館した。館内にはいろんな遺跡の出土品なども展示してあり、歴史公園館とはまた違った楽しみ方ができた。時間にもまだ余裕があったのでのんびり見てまわることができた。

 そして飛鳥文化の観光を終えたのだが意外に楽しい観光だった。そしてなにより意外だったのだ、予想以上に若い観光客がいたことだ。それがとても嬉しかった。

 当初の予定では道の駅・ふたかみパークへ行くつもりだったが、時間はまだ12時半。十分余裕があったため、ちょっと足を伸ばして道の駅・大和路へぐりまで行くことにした。途中、神武天皇稜を見て、そしてさらに、異様な建物が目に入って、立ち寄った唐古・鍵遺跡。ほんと今日はいろいろ見て周り楽しい観光になった。

高度な技術に驚いた水落遺跡
水時計跡です
まだまだ発掘中のところも
 
資料豊富な飛鳥資料館
庭も広大
飛鳥資料館内にて
飛鳥藤原京の模型
神武天皇稜
門構えはどこも似ている・・
建物が目に入って偶然立ち寄った
唐古・鍵遺跡

 だが、もうすぐ道の駅というところで、とうとうポツポツト雨が降り出した。あと少し・・・ 小雨が降る中、必死で漕いでなんとか本降りになる前に目的の道の駅に到着♪そのあとは道の駅のベンチで日記を書いたり、小説を読んだりして過ごした。そして道の駅閉店後、トイレの軒下にテントを張って日記を書いていると・・・ 「中村さん~」っと声が!なにかと思い外をのぞくと、なんとHPを見て尋ねて来てくれたのだ!このような経験は旅始まって以来始めて。あまりの嬉しさにオドオドしてしまうほどだった。ちなみにその尋ねてきてくれた方は柏原さんご家族。そんな喜びを思い出に残そうと、お願いしてさっそく記念撮影♪だが、フラッシュの力不足で写真は真っ暗(T_T) それを後から確認したときにかなりのショックだった。柏原さんすいません・・・ また機会があればぜひもう一度写真を・・・ そして差し入れありがとうございました。

悔しい~!!
フラッシュをたいて撮ったのだが
光がとどかず真っ暗な写真に(T_T)
たかなきゃうまく撮れたのに~

差し入れしてくれた
柏原さん御家族との写真でした。
ごめんなさい・・・

ちなみに真っ暗な写真から
コントラストを高めてなんとかここまで・・・
 そんな意外な出会いもあり、今日は上機嫌で今、日記の続きをを書いている。頂いたビールでほろ酔いになりながら・・・

~追伸~
 書き忘れたのだが、実は久しぶりに荷物を満載したチャリダーに出会った。嬉しくて必死で追いかけた。そして、なんとか追いついて、笑顔で「こんにちは!」っと声を掛けると、意外に年配の方だったその方は、かるく振り向き、そして低い無愛想な声で「こんにちは・・・」と行って、あとはもう振り返ることなく、追いつかれたのが悔しかったのか少しペース上げて去っていってしまった。残されたのは私の無駄な笑顔だけであった・・・ この笑顔のやり場は・・・ っと言った感じでむなしい時間が流れた。そんなちょっと寂しい久しぶりのチャリダーとの遭遇でした。




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