車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 6月10日 (火) - 338日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : 道の駅・おぐに

本日の移動 : 御西小屋~門内小屋~丸森尾根~飯豊山荘~小国町

走行距離 : 24.8km

累計距離 : 14,675km
本日の出費

食費 : 0円

観光費 : 0円

宿泊費 : 0円

雑費 : 0円

費用詳細 :

現在地 : 山形県小国町  ( 全走行図 )

達成感!

 さあ、下山へ向けて今日はひたすら稜線を戻り、そして下る。長い長い道のりのため、また今日も2人で気合を入れての出発だ!2人揃っての無事の下山を目指して、そしてその喜びを味わう為に・・・

 今朝も5時起床。やや薄曇の天気であるが、その下には見事のまでの雲海が広がり、今日もその展望を楽しませてくれていた。6時半に準備を整え、小屋を今日も張り切って出発した!また同じ稜線をひたすら戻るわけだが、いつもなら消化の時間といった感じで、ただただ苦痛でしかない時間なのだが、今回は2人いろいろ会話しながら、また苦しいときには励ましあい、またその苦痛さえも共感しあえることもあって、それが嬉しく楽しい。また同じルートとはいえ、見せる景色は全く別物であり、とくにこの生きる雲の芸術には魅せられっぱなしであった。

朝の大日岳
大日岳を見送る
飯豊山を見送る

 雲海の遥かかなたに、頭を出す朝日岳がまたここと同様の豊富な積雪を蓄え、その威風を漂わせていた。明後日には登るだろう山で、またその期待と不安を抱きながらも、今は目の前の雪渓を楽しみ、そして格闘していた。烏帽子岳、8時20分。疲れも溜まってくる3日目であるが、今日も順調に距離を延ばして行った。また逆路だからこそ気付く高山植物のお花畑もあり、それらに今日も励まされ、そして、この高地と言う過酷な条件下で咲き乱れる広がる不思議に魅せられた。

 振り返れば登ってきた飯豊山はもう遥かかなた。自分がこの道を歩いてきたのが不思議なほどで、何度振り返っても、それは変わらず、いや、さらにどんどん離れていく飯豊山に寂しさを感じながらも、自分の歩き通してきたこの長い道程を実感し、達成感でもいっぱいになった。こうしたところがまた登山の楽しさかもしれない。上空を見上げれば、今日もやや雲が多いとはいえ青空が広がっていた。そして大きな”バッテン”(×)の字が浮き上がっていた。ただの飛行機雲ではあるが、でも何か私たちに伝えていようかしているようにも感じ、でも、”×”だけにやや不安を感じ、「どうせなら”○”が良かったな・・・」と苦笑いを浮かべながら空を眺め、さらに気を引き締め事故のないように慎重の先へと進んでいった。

今日も雪面を
えっちらおっちら
お空にバッテン(×)
雲上には朝日連峰も!
石転び沢
北股にて振り返る
拾ったグラサンにて(笑)
稜線をゆく
 10時40分。もう懐かしささえ感じてしまう昨夜宿泊した門内小屋に到着した。そしてこの稜線の旅がもうすぐ終わり、本格的な下りへと向うことなることを小屋を眺め、また来たルートを思い出し、そして登山の終わりが近づいていることを感じた。ちなみに下りは登りとは違う尾根”丸森尾根”から下ることを選んだ。他の道、景色を味わいたいというのもあったが、登ってきた梶川尾根のあのきつさを思い出すと、どうも下る気にはなれなかったというのもあった。

 尾根の巨大な残雪から迎えてくれた。ただ恐怖を感じるといったところではなく、この辺りは雪が柔らかいにもあり、まるで富士の”砂走り”を歩く如く、ザクザクと音を立てながら大足で気持ちよく翔け、一気に標高を落としていくことが出来た。また、ときには、うまくバランスをとり滑りながら、ズルズルと下っていった。

 そんな雪渓のおかげか、意外にどんどん下っていくことが出来た。またこちらは登ってきた梶川尾根に比べると一定のなだらかな傾斜が続き、下りやすいということもあっただろう。いつも間にか、沢の音まで聞こえるようになり、「もうすぐ登山口だ♪」と、実感するところであった。最後はやっぱり登れば激登であろうところを、すぐ眼下に登山口である山小屋を見下ろしながら一気に下って、そして2人無事に14時20分下山した。初めてここでホッとする場であり、そして同時に登頂してきた喜びが湧き上がるところでもある。達成感!登頂したあのときよりも大きく込みあがる。そして2人ハイタッチで喜びを分ち合おうとするが、お互いの聞き手が違う為になかなか力強く当てることができなかったが、それはそれで楽しく、お互い最高の笑顔の元、下山の喜びを分ち合った。

飯豊山荘にて♪
 さて、3日間の疲れを癒すべく、そのまま飯豊温泉へと入浴♪最後にこれが待っていたからこそ、また楽しい登山でもある。ただ、ここで”うまい物を!”と行きたかったが、残念ながら中途半端な時間の為に宿の食堂は開いておらず、ただただ空腹を堪えるのみであった。「悔しい~!最後は2人でのんびり食事をとって分かれたかったのに・・・」と声を漏らず石井さん。そして「いろいろお世話になったから、夕食をご馳走したかったのに・・・」とも・・・ いやいや、こちらの方が感謝でいっぱいである。ただただ「楽しい登山と出会いをありがとう。」、その一言であるが、そのあとの”ご馳走”という言葉に惹かれ、食事は25kmほど下り走った所にある道の駅でまで行って一緒にとろうということを提案し、そのために、先に湯から上がって、大慌てで自転車を漕ぎ出すことになった。

 ほとんどが下りのはずの25kmの道程。そんなはずが、意外にアップダウンが多く苦しめられた。おまけに向かい風でもあるから、その苦労は倍増する。思い起こせば、たしかの登ってくるときは予想以上に楽な道程で軽快であった。そのことを思うと、仕方ないアップダウンであるかもしれないが、それでも疲労の色が濃いだけに、ちょっとした坂ですら苦痛であった。国道113号に出、あと数キロだ~!と喜ぶのだが、しかし、その数キロがさらに辛かった。緩やかな登りがひたすら続き、さらには空腹と疲労で力が出ない。でも、ここで、石井さんの車に追い越され、そしてクラクションでエールをもらい、最後の力を振り絞って、そして道の駅・おぐにへと入った。

 もう汗ビッショリであったが、でも休むことなくさっそく食事♪豪華にしょうが焼き定食大盛りを頂いて、そして登山の思い出話に花が咲いた。もう話したいことは山ほどあるのだが、この食事タイムだけではとても足りず、いつの間にか18時・・・ 3日という短い時間ではあるが、それでも自分達にとっては苦労・感動を共にしてきた長い長い3日間である。分かれるのはほんと辛い時間であるが、再会を約束し、これが出会いであったと思い固い握手を最後に石井さんを見送った。ありがとうございました。

豪華に夕食♪
ありがとうございました

 こうして長く楽しい登山を終えたのだが、自分にとっては重い重い仕事が残っている。こうして楽しんで来た分、溜まってしまった3日分の日記の更新だ。1日分でさえ必死なのに3日分とは・・・ いや悩んでいる時間さえない。急いで取り掛かろうとするが、気持ちに反して体が疲労のあまり動かず、結局そのままベンチで仮眠・・・ とは言っても、日記をやらなきゃ!という焦りから、まともに眠ることは出来ず、ただウトウトしながら時間だけが流れ、そしてようやく21時頃から日記へと取り掛かることが出来た。ただ、あまりの膨大な量に、今日は写真だけをUPするのがやっとで23時半頃、倒れるように就寝した。

 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : ごはん&レトルト丼
 ・昼食 : 菓子・カロリーメイト
 ・夕食 : 豪華!しょうが焼き定食♪




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