車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 7月7日 (月) - 365日目

天気 : 曇のち晴

体調 : 良好

宿泊地 : ヨッシーさん宅

本日の移動 : 大畑町~大間町~函館市~上磯町

走行距離 : 65.5km

累計距離 : 15,982km
本日の出費

食費 : 252円

観光費 : 0円

宿泊費 : 0円

雑費 : 2680円

費用詳細 : 雑費:フェリー代(大間~函館)。テレホンカード

現在地 : 北海道上磯町  ( 全走行図 )

1年掛けて・・・

 本州北端、さらには北海道上陸!今日でちょうど1年、辛いことあり、もちろん嬉しいこと、楽しいこともあり、また、たくさんの方々から応援され、また、元気を与えることもあり、それらが全て旅のエネルギーへと変わっていた。ほんと辛い毎日が続くこともあったが、でも、そんな日も振り返ってしまえば全てがよい思い出へと変わっていた。長い長い道程のようであり、あっという間でもあった毎日。これからも、そんなあっという間の半年となってしまうだろうが、でも自分に残し、さらには人に残せるよう今後も、いや、今後はさらに一歩でも前へと常に前へと進めるよう精一杯に立ち向かっていこうと、強い意志と共に新たな巨大な大地へ、懐かしい函館山を眺めながら北海道の土を踏みしめた。

出発前!薬研キャンプ場
 今朝からもう、そんな新鮮な気持ちに浸りながら出発準備に励んでいた。昨夜は寝るのが遅くなってしまったが、でも今朝は元気に6時に起床し、テント撤収、HP更新と今日も慌ただしく北海道へ向けて準備だ。そして8時、この薬研野営場で知り合ったみんなに温かい声援を胸に刻み込みながら出発した。新たな土地へ旅立つ夢と期待が込み上げる今日とは言え、辛い出発でもあった。今、こうして日記を書き振り返っても自然と涙が込み上げてくるほどである。いや、今だからこそ、その温かさ、さらには感謝の気持ちが改めて込み上げてくる。昨夜、みんな就寝が遅かったにも関わらず、出発するからと起きてくれ、さらには管理人”次元”さんはお手製の御握りを手渡してくれた。みんなそれぞれ朝の忙しい時間を割いてくれての見送りで、そんな思いに涙を堪えながらの出発だった。どんだけ、ここでずっと居られれば幸せだろうと思いもしたが、でも、自分は旅人であり、そして先へと進まなければならない予定はもちろん、夢、希望がある。歯をグッと食いしばりながら、さらなる成長と、伝えるという自分の中で見つけた夢に、そして新たな大地にそれらを求め漕ぎ始めた。

 大間崎、この本州北端の地は以前、車であったが訪れたことがある。初めての長期車旅であり、この旅から自分の旅、さらには自分の変わる、いや自分を知る旅が始まったといってもいいだろう。そのときも今と同じように期待と不安いっぱいで出発し、その気持ちは今も全く変わらないが、でも自分自身のことをもっと好きになり、そして分かり、いまこうして同じ自分ではあるが、でも、そのときとはまるで別人のようなほど変わった、自分自身を見つめ、懐かしいその変わらぬ地へと向っていた。

 2時間半、黙々とよそ見することなく前だけを見て漕ぎ進む。景色は自分でも驚くほどあっという間に流れ、そして、こんなに何時漕ぎ進んだだろうと不思議に思うほど、大間崎は目前に迫っていた。残念ながら天気は悪く、新たな期待を抱く北海道を眺めることはできなかったが、でも、その懐かしい土地の風に触れたときは、その懐かしさに浸るよりも、あのときよりもまた一歩成長してくることが出来た喜びと、さらには今後また訪れるときは、さらに成長していきたいという意気込みに燃え、見えない北海道の地を眺め、しばし自分の時間と風を楽しんだ。

最北端・大間崎!
北海道を探して・・・
石川啄木の碑(大間)

 さすがは大間崎!北端の地だけに訪れる旅人も多い。ここではライダー鷹野さんと知り合い、さらにフェリーターミナルではチャリダーの長谷部さん、そして、まさかここで再会するとは思ってもみなかった薬研野営場で知り合った牧ジーさんにも出会い、それぞれみんな新たな北海道の大地に夢を抱き、もちろん自分もそんな夢や希望、さらには北海道という旅人豊富な地ならではの出会いに期待しフェリーに乗り込んだ。ちなみにこうして知り合え話したのはごく僅かな人たちとだけで、実際にはこのフェリーには同じような思いで乗船した旅人たちで溢れていた。

 最高のお握りを口いっぱいに開けてほおばる。もちろん今朝、キャンプ場で頂いたおにぎりだ。これほどうまいお握りがあっただろうか、みんな思いを胸、噛み締め、そして知り合えたこのフェリー内の人々と夢を語り合った。だが、それと同時に自分にはやらなきゃいけない仕事が・・・ やらなきゃいけないというか、これが私の旅の象徴でもあり、目的でもあるHPにまた没していた。船旅、この揺れには酔いやすいだけに悩まされるが、それでも、今やらなければと必死で堪えながらPCに向っていたが、でも、最後まで持つ事は出来ず、結局は身体を横にし仮眠をとりながら、函館湾へと船は入っていった。

 到着を知らせるアナウンス。慌てて荷物をまとめて甲板へと飛び出した。目の前には函館山がまるで島のように浮び、そして前方を見渡すと果てしなく続く巨大な台地が姿を現していた。どんな旅がまっているのだろうか、どんな出会いがあるのだろうか、最後のその巨大な大地にめいいっぱいの期待を抱き、一歩踏み入れた。

 すべての景色がもう青森とは違って見えた。風や差す日までも違うものを感じた。そしてもちろん自分の変わっていた。今までの期待や夢を、この大地で現実のものにしようと、実現へと進む為に、夢で終わらせない為にもグッと顔が引き締まる。同じく登山の旅のライダー鷹野さん、初上陸の地に期待いっぱいの長谷部さん、そしていつも冷静な牧ジーさん、それぞれ自分の旅へと出発して行った。そして自分も・・・ そう行きたかったが、そこはちょっと悔しいことに、残ったお仕事が・・・ ちょっとつまづいた様な出発になったがフェリーターミナルで日記を書き上げ、そしてやや遅れて新たな地を漕ぎ始めた。

愛情いっぱい?おにぎり
遥々来たぜ函館!
フェリーで一緒に♪

 さて、まず向ったのは観光でもなければ距離を稼ぐことでもない。広報活動。旅の中で自分の意義と課してる人に伝えるということを、この大地でも実行するべく、まずはそれを函館新聞社さんへとお願いした。そして、気持ちはここでも通じ、16時に会ってもらえる事になった。それまでの時間は情報収集!この前々から楽しみにしていた函館の地を充実させるべく、また悔いの残さないようにと、観光情報を求めて駅前へと走り、そして観光案内所でいろいろ教えていただき、そのあとはのんびり町を眺めながら、新聞社を訪ねた。

 温かく迎えてくれた記者・後藤さん。旅の目的、そしてこうして記載をお願いする理由を話す。旅人が多いこの地だけに、そんなのも当たり前で、それほど共感を得られないかと心配もしたが、でも、その気持ちはちゃんと伝わり、最後は温かい声援に送られ後にすることになった。ありがとうございました。

 さて、この後、実はフェリーターミナルで待ち合わせをしている。このHPを通して、「よかったら、ぜひ!」と誘ってくれたヨッシーさん。とても家族持ちとは思えないほど若々しく、また圧倒されるほど覇気に富んだ方で、さっそく周辺を案内してもらいながら、自宅のある上磯町へと自転車2台並べて走った。

函館新聞社さんと♪
洞爺丸遭難碑

 自宅へと招かれてからも、話は途切れることがない。この函館のことをいろいろ教えてもらい、さらにはこの北海道情報も!そしてそんなとき、驚いたのがある歌であった。「竹に短冊、七夕祭り、大いに祝おう。ロウソク一本ちょうだいな♪」、そんな歌が玄関先から聞こえてくる。集まるのは浴衣を着たたくさんの子供たち、そして手には大きな袋。昔は歌の通りに、この七夕の日にいろんな家を歩きまわって、ロウソクをもらうそうなのだが、今はそれがお菓子へと変わっているそうだ。そんなちょっと変わったこの函館の地の七夕祭り。その歌が各家で歌われ、そしてこのヨッシーさん宅でも・・・ 「あっ!」っと絶句するヨッシーさん。すっかり忘れてた!と大慌て、お菓子もなにもなく、もう申し訳なく、食べかけのお菓子を・・・ ちょっと残念がる子供たちを、「来年はちゃんと用意しておくから、また来てね♪」と送り返した。同じ祭りでも土地土地でまったく風習が違うことを目の当たりにした。そしてこのような風習はこの函館くらいなものだそうで、他のこの北海道の地では、このようは風習ももちろんのこと、日まで違い、七夕は8月のところが多いそうだ。

函館の夜景
 楽しく会話は弾み、そして奥さんが帰ってきてからは名物が勢ぞろいの晩御飯♪イカ尽くしのおかずでそれがメチャメチャうまく、ペロッと頂く。海の幸は比べようもなくほんと旨い♪驚きの連続である。そして夜はヨッシーさんに函館山へと連れて行ってもらった。自分ひとりではたぶん行かなかっただろう、いや、自転車通行不可のため、行けなかったとも言えるあの100万ドルの夜景。実は1度見たことあるのだが、その時の感動と胸の高鳴りは今も忘れない。今まで各地で夜景を見てきたがこのように感動したのは初めてだった。今回もそれを期待しての函館山入り。だが、これほど期待した夜景であったが、函館山には雲がかかり、標高を稼いで行けば行くほど視界は目に見えて落ち、終いには数メートルというほどの最悪の展望・・・山頂は深い霧の中と言うのはもちろん、強風まで吹き荒れ、残念ながら見えない函館の地を見下ろしながら逃げるように下っていくことになってしまった。ただ、まだ数日滞在するこの函館、さらには北海道一周後に訪れもする。そのときを期待したい。

 こうして残念な函館山ではあったが、でも中腹よりは夜景を見ることができた。やや以前見た迫力には劣るものの、でも、さすがは100万ドル!もうそこからでも他の夜景とは比にならない美しさを見せてくれた。また、もうひとつ魅せられたものがある。それは町並みである。ほとんどの観光地となっている洋館はライトアップされ、それは以前見てなかったこともあり、もうその幻想的な世界に驚くばかり、楽しい函館の夜をこうして満喫してまたヨッシーさん宅へと戻った。そしてこの後も尽きることなく会話は盛り上がり、泡盛をご馳走になりながらほろ酔い気分で2時半ごろに眠りについた。

 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : パン×2
 ・昼食 : おにぎり×2
 ・夕食 : イカ刺し・イカ飯・ひじきなどなど

レンガ倉庫群
ヨッシーさんと散策
赤レンガ倉庫



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