「雨、雨、雨~!!!」、今日も大いに悩まされ苦しめられた。もう朝からである。5時、あまりの風と軒下とはいえ、その風に煽られテントに叩きつける雨音で目が覚めた。テントは風に煽られ大きく歪んでいる。中でグッと抑えなければそのまま潰されそうな勢いである。慌てて荷物をまとめて撤収しようと思ったが、もう自分がテントからでようものなら、テントは大きく瞑れ、荷物を出すところではなくなり、慌ててそのままポールを抜いてテントを潰した。
もう朝から戦いであった。立て掛けてあった自転車は倒れるは、ビッショリになってしまうは、苦悩の連続であったが、それでも助かったのはトイレ舎内にあるちょっとしたベンチスペースであった。そこへ逃げ込み、そして自炊や、ようやく落ち着いてHPの更新と、進めることができ、そして7時には共に悪戦苦闘した冨永さん見送り、自分も今日は8時には出発した。まだ日記は途中ではあったが、でも、ちょっと今日は長距離、いや、長距離というか観光に時間が掛かりそうだったからだ。
雨はいよいよ本格的に降り始めた。いつまでこの雨は降り続くのだろう・・・ 高速で走り行く自動車の水しぶきを浴びながら不快な顔を浮べながらも黙々と漕いでいた。裏面は水溜りはもちろん、川のようになり、雨水が流れ、そのしぶきにも悩まされたが、でも一番はこのまた濡れてしまった靴と、そしてどんどん雨を透過していき、濡らして行くザック、さらには自分も同じくビッショリになりつつあった。「なんじゃ、この雨は・・・」、苦しめながらもひたすら北へと漕ぎ進み、そしてむつ市街を抜けて入った先は海軍資料館であった。それにしてもどうして他の航空や、陸上には一般公開している資料館がないのだろうか、いつも海軍ばかりである。一番華やかだったからだろうか、理由は分からないが、今回はこの下北は大湊地方隊を見学した。
ちなみに入館時は普段なら何も気にすることなく入れるそうだが、今は厳重警戒中とのことで、自衛隊正門よりチェックを受けながら入らなければならない。さらには”要・電話予約!”と書かれ、ダメか?とも思ったが、聞いてみるとなんの迷いもなく「いいですよ!どうぞ。」と雨の中にも関わらず気持ちよい声で答えてくれた。嬉しい対応であった。余談となるが、原燃のほうも普段なら実際の工場見学も要・予約で可能なのだが、やはりこの緊迫した世界情勢中ということで今は一般公開してないということであった。ここも心配したが、こうして入館できほんとホッとした。
北洋館という石造りの建物が資料館となっている。他の海軍資料館と比べると決して広くいとは言えなく、また海軍史、自衛隊史などの資料もやはり見劣りするものがある。が、さすがこの北海道海域まで警備区域を担当しているだけに、北方領土問題の展示物もあり、それらは初めて見るだけにその現実に魅かれ、さらに、その問題の深いことをここで始めて知った。またなによりよかったのがビデオ映像である。もちろんその内容の良さで、ここでは海上自衛隊員を目指す少年達の奮闘記について紹介していた。その過酷な訓練、そしてなにより、自衛隊への思い、平和への願い、さらには自分が平和活動へと危険は伴うが直に接して喜ばれているという嬉しさ、そんな思いも伝わり、まさに感動テープであった。涙する青年たちに、自分も涙誘われるところもあった。とくに「今の苦労を忘れるな!壁にぶち当たったとき今を思い出せ!これ以上辛いことはもうないはずだ!」と自衛隊学校の卒業式に教官が最後生徒に向い語る姿が印象的で、なんだが、自分に言われているようで、思わず目に涙が溜まった・・・
見学を終えて出発しようと表へと出る。もちろん雨があがっていてくれていることを願いながらであったが、実際は逆に雨は激しさを増し、大雨といっていいほどの降り方に変わっていた。さすがに気が滅入ってしまいそうにもなったが、でも、ここでジッとしているわけにも行かず、このあと恐山への峠が控え、そしてもちろんその観光も控えている。ゆっくり見たいところだけに早くたどり着きたく大粒の雨が叩きつける中へとまた走り出した。
だが、あまりの雨にとても峠を越え観光という状態ではない。気力はあるのだが、荷物の水害も心配だ。さらには自分も心配だ。なにせ足から服からもうビチョビチョである。それでいて気温は10℃ちょっと、それに加え、さらに風である。もう寒くて寒くて・・・ これは風を引き兼ねない、さらには、この時に初めて天気予報を見たのだが、今日1日90%と雨の予報で、これで止むという希望は断たれ駄目押しとなり、諦めて雨宿りできるようなところを探すことにした。幸い、すぐ近くに運動公園があり、またそこで丁度よい大きな東屋を見つけ落ち着いた。
★今日のお食事♪
・朝食 : ごはん&カブ入り味噌汁
・昼食 : コンビニ弁当・パン・菓子
・夕食 :
ごはん&レトルトカレー