車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 6月12日 (木) - 340日目

天気 : 晴のち曇

体調 : 良好

宿泊地 : 道の駅・おおえ

本日の移動 : 朝日町~朝日岳登山~大江町

走行距離 : 32.2km

累計距離 : 14,795km
本日の出費

食費 : 500円

観光費 : 0円

宿泊費 : 0円

雑費 : 200円

費用詳細 : 雑費:おおえ温泉

現在地 : 山形県大江町  ( 全走行図 )

意外な好天

 1泊2日。この朝日岳登山、いや他の登山も含めて大概は私の場合は1泊2日工程となってしまう。朝日岳も日帰りだが、実際この登山は1泊で登っていることになる。そう国道から離れ、一路、昨夜の林道へと入ったときから朝日岳との戦いは始まっているのだ。

 昨夜、一時パラパラと小雨がぱらつくことがあり、天気を心配しての起床であったが、どうやら薄曇でもう少しは持ってくれそうであった。ただ、午後から雨の予報・・・ やや気が重く、疲労・精神的にかなり疲れているが、それでも今日も一日、また気合を入れて4時半から出発準備に慌ただしく活動し始めた。

 6時。「雨が降りませんように!」と祈りながらいよいよ出発!登りルートは”中ツル尾根”を選んだ。残雪もなく安全なルートと聞いていたからだ。ちなみにこのルートは始めはほとんど登ることなく沢沿いをなんどか渡渉しながら進み、そして一気に後半は1000m以上を駆け上るという、時間的には最短ルートであるが、同時に難ルートでもある。地図よりそんなこともわかっていたが、でも実際に沢沿いを歩いてみて、一向に登らぬ標高に、「あとの急登が怖い・・・」、そう思い不安さえ感じるほどであった。ただ、楽かというとそうでもない。沢を見下ろしながらアップダウンし、時には渡渉するため意外に疲れる。そんなコースを約1時間歩き、7時に”出合”えと到着した。

 ここから中ツル尾根へと入り一気に1000m以上を駆け上りそして山頂だ!いきなり襲う激登にすぐに息を上げ、汗は噴出すが、それでも一定の歩幅を守り標高を稼いでいった。辛い辛いのぼりであるが、1時間ほど黙々と登ると、徐々に視界が広がってくる。森林限界だ!振り向けば山々が連なり、そして目の前には目指す朝日岳が堂々と聳え立っていた。そして左右には朝日岳から伸びる尾根が自分を囲むように連なっている。疲れが出てくる時期だけに、この展望にはほんと助けられ、これがあるからこそ山が楽しいともいえる。

張り切って出発!
だんだん近づく朝日岳
えっちらおっちら
がんばるぜい!
お花も綺麗♪
山頂直下

 登りのほうは激登までいかないが、それでも苦しめる登りが続くが、苦痛はこの展望が全て洗ってくれ、意外に足取りは軽かった。またこの辺りから、好展望にさらに高山植物までも咲き乱れ、いもうあらゆる物に見せられ、そして自然、写真撮影にも力が入り楽しく山頂を目指していくことができた。もう目指す山頂はすぐ目の前だ!ついつい早足になりつつあるが、そこからがまだ意外にも距離があり、最後はちょっと苦しめられたが、それでも無事、予想より早い時間の9時10分に誰も居ない静かな大朝日岳山頂へとたどり着いた。

やったー!朝日岳山頂
雄大な展望

 山頂も悪天の予報からは予想もつかないほどの青空が顔を出してくれていた。そして場所によっては山々を縫うように雲海が広がり、さらに先へと目を移すと次に豊富な残雪を残した月山がうっすらと覗いていた。また後ろを振り返ると、先日登った飯豊山連峰が連なっているのまで望むことが出来た。それらの展望、とくに雲の作り出す様々な空に目を奪われながら、徐々に夢の世界へと入っていった。そう、このあまりに気持ちのいい陽気に誘われてちょっとお昼ね♪30分ほど仮眠をとって、そして10時10分、下山へと向った。

雲海も広がりだす
ちょっとお昼ね・・・
昼寝後も雲海

 下山は稜線沿いに歩き、小朝日岳、鳥原山と越えて元の朝日鉱泉へと戻るやや長いルートを選んだ。最初のくだりは軽快そのものであり、一気に駆け下りていくように下った。そしてようやくここで現れた巨大雪渓を、滑るようにしてここも楽しく下っていったのだが、この後、また小朝日岳へと登り返すのが大変!それもなかなかの急登で、ここにきて自分でも驚くほどの疲れが遅い、足取りは一気に重くなった。気力のみで這い上がると言った感じで、ややお疲れの登頂であった。

 先ほどの青空が嘘のように雲がすでに上空まで張り出していた。振り返ると雄大に聳えるはずの大朝日岳はすでに雲に埋もれてしまっていた。稜線歩きは続く。きつい坂を登ったと思ったら、同じく今度はきつい下り。それを乗り越えていくと、あとはまたアップダウンを繰り返しながらのんびりした稜線歩き。だが、このあとにまたピークが待ち構えていた。大した登りではないが、疲労が色濃く現れ始めているだけに足取りは重く、もう這うようにして、なんとか鳥原山に登頂することができた。

 ちなみに道の方はさすがに”中ツル尾根”に比べると悪い。切り落ちた崖っぷちを何度か越えたり、また残雪も豊富で、雪上歩きも何度か越えなければならない。鳥原山までくればもう雪はないだろうと思っていたが、まだまだ残雪は続き、登りの無積雪が嘘のようであった。そんな残雪を越え、そして鳥原小屋付近までくると、見事な湿地帯が広がり、なんと水芭蕉が咲き乱れていた。ここにきて、ようやくホッとする心休まる時間をしばらく過ごし、そして池に泳ぐ大量のおたまじゃくしと、まだ孵らぬ卵等も眺め、のんびりここでは過ごした。

でも、だんだん雲に・・・
小朝日岳登頂
今回も雪上歩き
ああ~ すっかり雲に・・・
へとへとの鳥原山
おおっと、水芭蕉♪

 下山の方はまだまだ楽ではなかった。金山沢まではどんどん下って行ったのだが、またそこより登り返し、一向に下っていかない。もうヘトヘトになりながらも無名のピークに立ち、そしてようやく本格的なくだりとなって、黙々と進んでいき、そしてようやく元の朝日鉱泉へと13時45分に到着した。もうヘトヘトのようやくたどり着いた登山口であり、もう言葉もでないほどの疲労であったが、でもその喜びは大きかった。

 駐車場では渓流釣りのおじさんだろうか?2人のやや年配のおじさん達が車越しに雑談していた。そこで、ようやく人に出会った!そんな誰とも出会わない寂しい登山であったが、ここで、そんな寂しさが爆発したのか、ここではのんびりとおじさん達に混じって雑談した。最後におにぎりまで頂いた。 ありがとうございました。

 さて、自分も荷物を片付けて15時頃、苦労して登ってきたダート道を走り始めた。ほんとうならこの朝日鉱泉で入浴して行きたいところであったが、このダート、そして今日の寝床まではまだまだ続くであろうアップダウンの為に、ここでは悔しかったが断念し、道の駅・おおえを目指した。ここにも温泉があるどうだ。それがせめての救いであり、また力の源であった。

 ダートを越え、そして国道287号に出てからは案の定、アップダウンがあり、それらを気力のみで漕ぎ進んでいったが、ここにきて最悪の雨が・・・ 「もう、頼むから降らないで!」と祈りながら小雨降る中を必死で進み、そして17時ちょっと前、ようやく道の駅へと到着し、逃げるようにして軒下へと入った。

 落ち着く間もなく、まずは寝床の物色。残念ながら完全に雨を凌げるところはないが、それでも、もう移動する元気すらなく諦めて、温泉で落ち着くことにした。200円と格安町営温泉に入浴し、そして日暮れまで読書と、久しぶりの自分の時間を過ごしたが、でも30分ほどで日暮れを迎えて、道の駅の人達の退社を確認にしてテント設営。もう、それからはPCと向き合って溜まった日記との格闘。また久しぶりのAirH圏内とあって、溜まった100枚以上の画像のUPも同時に行なった。画像だけでも3時間以上・・・ 日記の方も黙々と進めるが、疲れのあまり気力が持たず、後半はなかなか進まなくなってしまった。そんなとき、「中村さんですか?」と声が、小雨降る外を覗くと、嬉しいことにまたHPを見て訪ねてきてくれた方であった。山形からわざわざきてくれた尾方さんで、そして差し入れまでも頂いた。さらにはこの先の観光情報までも頂き、しばし、現実の日記を忘れた、のんびりした時間を楽しみ、そして21時頃、また日記更新へと戻ったが、やっぱり気力が持たず22時頃には倒れるように就寝していた。

お疲れの道の駅にて
尾方さんが遊びに♪

 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : ごはん&レトルト丼・リポビタン
 ・昼食 : パン×2
 ・夕食 : かけうどん・おにぎり×2・チーズ・リポビタン




自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・