車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 6月9日 (月) - 337日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : 御西小屋

本日の移動 : 門内岳~烏帽子岳~御西小屋~飯豊山~御西小屋

走行距離 : 0.0km

累計距離 : 14,650km
本日の出費

食費 : 0円

観光費 : 0円

宿泊費 : 0円

雑費 : 0円

費用詳細 :

現在地 : 飯豊連山  ( 全走行図 )

縦走路

 2泊3日と久しぶりの長期登山。その醍醐味はなんといっても稜線を歩く縦走路。道の両側は切れ落ち、その狭い間を小さなアップダウンを繰り返しながら森林限界上を歩く。時には雲海を見下ろし、海、町を見下ろしピークを幾つも重ねていくのは山での最高の楽しみであり贅沢でもある。ただこれが日帰りではなかなか味わえない。この山深い飯豊山ならではの長い縦走路、楽しみと期待いっぱいで朝を迎えた。

 2人という安心感と疲れから昨夜はグッスリ寝ることが出来た。5時に起床し、まずはさっそく外の優しい朝日を浴びる。照らさ染まる山々が、また夕日と違った姿を見せる。そして今日という始まりを実感し、また今日の安全な登山を朝日に祈り、気合を入れて6時45分、門内小屋を石井さんと共に出発した。ほんとうならここでお別れの予定。でも、この天気と縦走路に誘われて、そして私も強く誘ったこともあって、結局、2泊3日一緒に行動することになり、今までにない楽しい登山は今日も続き、2人、ハイタッチを交わし気合を入れてまずは北股岳へ向けて登りはじめた。

朝焼け(北股岳)
西の展望
気合を入れて!

 「なぜ、こんなところに・・・?」、そう疑問を抱きたくなるほどに広がる高山植物。いわゆる山のお花畑だ!すぐ脇は雪で未だ覆われているのに、いや、万年雪さえあるこの場所で、美しく、誰にこの色とりどりに広がる可憐さを魅せているのだろうか。登山者を励まし、こころ和ませる為に咲いているとも思ってしまう不思議な魅力の花たちには疲れを忘れさせてくれた。そして最高の真っ青な青空と眩しいばかりの日差し、そしてさらに光り輝く雪たち、そんな中を、北俣岳、梅花皮岳、烏帽子岳、と越えていった。ただ、ひとつ悔しかったのが道中にある、門内小屋と同じく今はシーズンオフの無料小屋。その山小屋とは思えない設備と綺麗さに驚き、「ここで泊りたかった~!」と2人して悔しがったものの、でも、門内小屋も山小屋らしい温かさがあり、それはそれで悪くはないと言い聞かせながら、自分を納得させながらも、すっかりその山小屋に魅せられていた。なんと水洗トイレまであるから驚き!もちろん、湧水もすぐ近くにあり、昨日のような雪解け水を集める必要もない。羨ましい限りだ。

 烏帽子岳から御西岳まではほとんど雪上歩きが続く。アイゼンを付けるほどではないが、ところどころ、恐怖をかじるところもあるが、でも、2人という安心感から、いつものように不安に襲われることがなく楽しい。ひとりだったら、誰ともすれ違うこともない山奥で、きっとここでも不安に付き纏われているだろう。そう思うと不思議でならない。

北股岳登頂♪
咲き乱れる
ハクサンイチゲ
梅花皮小屋と北股岳
最高峰!大日岳
山々
雪ばかりでーす

 今日の寝床、御西小屋。ここも他の小屋同様に稜線上にポツンと建つ。稜線のコル(谷間)にあるだけに風が直にあたるだろう。台風の時などいとも簡単に吹き飛ばしてしまいそうだが、でも、今日も平然と建っている。見れば見るほど不思議に感じるのだが、でも、逆に立地条件は最高で、今夜も小屋に居ながらにして最高の展望が楽しめそうだ♪

 そんな小屋には11時に入った。ここも残念ながら昨夜と同様に決して綺麗とはいえない山小屋であったが、でも、この山での空間がなにより幸せであった。ただ、ここも水場が残雪の為に埋もれてなく、その点ではちょっと不便なところ。でも、この最高の景色がそんな不便さまでも洗い流してくれた。

 12時。大半の荷物を小屋に置いて、ピストンでこの飯豊連峰の主峰でもあり、そしてもちろん今回の山行の目的でもある飯豊山アタックへと出発した。どこを歩いても最高の景色とお花畑、そして雪渓、さらには今回のアタックは基本的に空荷と、空中散歩を存分に楽しみながら頂をのんびり目指し、そして13時2分、石井さんと同時に飯豊山山頂三角点を踏み、この長い道程を越えてきた喜びを分ち合った。そして展望を達成感を充分満喫したあとは、水場を求めて、もう少し先の本山小屋へと足を延ばした。

 こちらの小屋もなかなか綺麗で清潔感ただようところで、またも悔しい思いをしたが、でも、ここでも「うちらの小屋の方が山小屋らしいよ!」と2人で苦笑いを浮かべながらも納得し合っていた。そんなとき、この静かな山行で久しぶりの新たな出会いが!この本山小屋で休んでいた”物江”さんで、この飯豊山が好きで、なんども足を運び、そして写真に収めていた。そんな物江さんとやっぱり会話に盛り上がり、30分ほど、山の話、旅の話と尽きることなく、ポカポカ温かく、心地よい日差しの下、楽しい時間を過ごした。ちなみに求めてきた水の方は、残念ながらここも埋もれてなく、結局、今夜も雪融け水を集めたり、雪を溶かしたりして飲料とした。

御西岳付近より大日岳
お花畑♪
(シナノキンバエ)
直下!飯豊山
やったぜ!飯豊山登頂!
雲海のシラネアオイ?
本山小屋にて

 飯豊山からの帰路は、今度はモコモコと湧いてきた自由に空を泳ぐ雲達に魅せられながら、のんびり昨日と違い今日は時間を忘れて楽しんだ。そして16時前には元の御西小屋へと戻り、今日は早い夕食とそして宴会♪!お酒も入り、さらに話は尽きる間もないほど大いに盛り上がった。いや、盛り上がりすぎて夕日を見るのを忘れてしまうほどで、気付いたときにはもう日はすっかり沈んでしまった後であったが、でも、薄暗くなりつつある山々の中にでも、未だ強い光を残す残雪に魅せられ、今日も写真に力が入った。

 そして就寝前にはちょっとしたハプニングも!なんと小屋に閉じ込められてしまったから驚きだ。この小屋は二重のドアがついているのだが、その内側のドアにはノブがなく、それを忘れて、まともに閉まらないほどに歪んでいるドアを無理にしめてしまったから大変だ!持つところもないから開けようがない・・・ それもただ閉まったのではなく、がっちりとはまってしまっている。さすがに2人して焦り大慌てとなるが、最後は2階にある極寒期用の出入り口から外に這い出して、外より無理やりこじ開けた。こうして無事にあけることが出来たが、一時はほんと2人して酔いが一気に醒めるほど驚き慌てていた。が、無事に終わってしまえば、またそれを酒のさかなにして、楽しい夜の時間を過ごし、21時過ぎ、就寝した。ちなみに今日も貸切だ。

飯豊山頂より本山小屋
烏帽子岳
大嵓尾根
お花畑と飯豊山
のんびり小屋へと
宴会じゃ~
夜の訪れ(北股・烏帽子)
夜の訪れ(大日岳)
御西小屋

 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : ごはん&レトルト丼
 ・昼食 : 菓子・カロリーメイト
 ・夕食 : ごはん&レトルトカレー




自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・自転車・