車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2002年 8月20日 (火) - 44日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : 戸隠中社・駐車場

本日の移動 : 戸隠奥社~戸隠山・高妻山登山~戸隠中社

走行距離 : 4.0km

累計距離 : 1,547km
本日の出費

食費 : 0円

観光費 : 0円

宿泊費 : 0円

雑費 : 600円

費用詳細 : 雑費:温泉

現在地 : 長野県戸隠村  ( 全走行図 )

雨でも楽しい登山

 昨夜、温泉でHP更新後、2kmほど先の戸隠奥社の駐車場へと向かった。その途中、ある車が”ピッピッ”鳴らし、そして、運転席から助手席の窓へと手を伸ばし、ペットボトルを差し出してくれた。走行中のまま受け取り、お礼を言って走り去っていった。ありがとうございました。

 そして奥社駐車場へ。まだ5時過ぎたばかりだが、昼間とは打って変わって駐車場はガラガラだった。その駐車場の一番奥の目が届きにくいところで自炊。そして、売店等が閉まってから、公衆トイレの軒下へと自転車を移した。いまだに空はどんよりとしていて、いつ雨が降り出してもおかしくない状態だ。

 トイレの中にちょっとした休憩所のスペースがあり、そこにベンチがあった。そこで寝ようか、そとでテントを張って寝ようか迷っていると、雨がポツポツと降り出して来た。迷わずトイレ中へ。だが、電気はなくすぐに真っ暗になった。あたりにも民家や街灯はまったくなく外は雨。そして薄気味悪い真っ暗なトイレの中。さすがに怖かった。テントを張って入ってしまえば怖くはないのだが、トイレの中の広々とした空間で一人寝るのはさすがに薄気味悪かった。7時過ぎると真っ暗になり、寝ようとするが、なかなか寝付けなかった。

 朝4時に起床。昨夜は何度も目がさめてしまい、熟睡できなかった。また、台風の影響だろうか、昨夜から風がかなり強い。そして相変わらずまだ雨はパラついていた。救いはところどころ晴れ間が覗いてきていることだ。晴れてくれればよいのだが・・・ 朝食を自炊する。やはり朝は米にかぎる。パンではすぐにお腹がへってしまう。とくに登山前は。そして、誰も居ないのをよいことに洗濯もして自転車に干す。5時45分、登山へと出発した。

 コースは「戸隠神社(奥社)~戸隠山~高妻山~戸隠牧場~戸隠神社」の予定だが、時間と体調によっては高妻山をあきらめるつもりだ。

 樹齢約400年の大きな杉並木を通って、まずは奥社へと向かう。早朝の静けさは気持ちよい。奥社前の登山道入り口では意外なことに、テントを張って2人の方が、登山者カードの記入と登山の注意事項を説明するために待機していた。夏季の間は毎日24時間ここにいるのだろうか?これにはちょっとビックリした。

 登山者カードを記入して注意事項を聞く。このときに、駐車場をほぼ一緒に出発した小川さんと一緒に説明をきいた。そのあと、小川さんは先に行かれたのだが、私は奥社で参拝後に出発した。このときは挨拶程度しかお話しなかったが、30分ぐらい急登を登ってからだろうか、小川さんに追いつき、そこでまたお話をするのだが、話は尽きずに盛り上がった。そのあとは小川さんと会話しながらの登山となった。とくに、ここからの登りは鎖場や岩場が連続することになる。それも結構な恐怖心を感じるほどの鎖場もあり、それをお互い共感できるので、また楽しい。一人で登っているときは、どんな綺麗な景色をみても、恐怖体験をしても、それを共感できる相手が居ないために寂しいのだが、今日は二人で登っているために、そんな会話もできて楽しい。  

戸隠神社・随神門
戸隠神社・杉並木
戸隠神社より戸隠山

 とくにナイフリッジ(蟻の戸渡)は怖かった。断崖絶壁の幅50cmほどしかない稜線を進むのだ。さすがに登山口の案内人の方も「ここは特に気をつけてください!」と何度もねんをおされただけある。さらに横風も吹いていて危険度も増していた。だが、これがワクワクして楽しくもあり、またその恐怖を小川さんと共に共感できることが嬉しかった。

 ナイフリッジを越え7時40分、八方覘へ。ここから先はさほど危険なところはなく小さなアップダウンが続く稜線の道となった。ただどこも幅は狭く、風が強いだけに慎重に進む。そのころになると、今まで青空も見えていたのが、霧へと包まれ、そして霧雨も振り出した。そんな展望もない雨の天気でも共にその苦労、悲しさを小川さんと共に味わえることが嬉しかった。これが一人だと、ただ、落ち込むだけだろう。

戸隠神社・奥社
戸隠山
ナイフリッジ手前の鎖場
荒々しい戸隠山

 ほぼ同じ位の高さのピークが何度も続く。どこが最高点が分からないほどで、最高点での記念撮影をすることなく一不動非難小屋まで下ってしまった。今思うと八方覘だと思っていたところが最高点だったかもしれない。写真が取れなくてちょっと残念だ。

 この一不動非難小屋を過ぎると、高妻山へと小さなピークがいくつも連続する登りとなる。そのため何度もアップダウンを繰り返すため予想以上に疲れる。さらにせっかくの稜線コースで展望が利くのに、雨天のためのその展望もない。そして高妻山の最後の登りは、また長い急登となる。そして11時40分、待望の山頂へ。今まで同様展望もなくさらに強風が吹きつけてカッパを着てるといるのに寒い。あまりの寒さに15分ほどでさすがに撤退。下山へと向かった。

 会話を楽しみながらのんびり下山。一不動までも登ってきた道を戻る。13時45分一不動へ。そして簡単な鎖場を数箇所下って、15時半、無事に戸隠牧場へ下山する。

 牧場では牛、馬、羊、兎、鶏など、たくさんの動物達と触れ合える公園となっていた。そんな動物達を楽しみながら県道まで下る。牧場入口まで下ってビックリした。無料かと思っていた牧場は実は有料200円だった。もちろん私達登山者は無料だ。ちょっと得した気分だ。

 県道に出てからは道沿いに2kmほど出発点の奥社まで歩くことになる。そして16時無事奥社へ到着。荷物をまとめて昨夜の温泉に向かうことにした。もちそんここまで一緒に登ってきた小川さんも一緒に行く。

 雨天の中の寒い登山だけに、温泉はとくに気持ちよかった。小川さんと共に極楽気分を味わう。そのあと、温泉の休憩所で共に夕食をとったのだが、その夕食を小川さんにご馳走になった。それも大盛りをだ。ありがとうございました!!

 そのあと、小川さんは少し仮眠後帰られたが、私は昨日同様に電源を借りながらHPの更新作業をした。ただ「電源今日もお借りしてもよいですか?」と聞いたときに、「どうぞ・・・」とちょっと無愛想に許可してくれて、「ありがとうございます」とお礼をいったのだが、「そういわれたら、断れないでしょ・・・」とさらに無愛想にボソッと・・・ 冷たい言葉で返されてしまった。さすがにこんなこと言われたらゆっくり出来ない。ほどほどにして7時半ごろに温泉を後にした。

 昨日寝た奥社のトイレで寝るのはさすがに嫌だったので、今日は温泉から近くの中社の駐車場で寝ることにした。ここはトイレもあり電灯も付いている。いまだに小雨が降っているためにトイレ前の軒下にテントを張って寝ることにした。駐車場には車は一台もなく静かな夜になりそうだ。

 おやすみ~

恐怖のナイフリッジ
高妻山(十阿弥陀)山頂
下山時に通った戸隠牧場




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