夜は予想以上に冷えた。今日は長距離なので早く起きようと朝4時に目覚ましをかけたのだが、外はまだ暗く、肌寒さもあって起きることが出来ず、結局起きたのは4時50分になってしまった。
起きようとすると全身筋肉痛でいたい。こんな状態で今日歩けるだろうか、心配になる。今日の予定ルートは、甲斐駒ヶ岳まで登って仙水小屋まで下るというルートだが時間的に少しきついかもしれない。場合によってはそのまま仙水小屋まで行くルートを取るつもりだ。
いそいで朝食をすませ6時15分に出発する。朝心配した全身の痛みは歩き出すとそれほど気にならず、また、昨日の辛さがうそのように今日は足取りが軽かった。尾根沿いを気持ちよく歩く。天気もやく雲海も広がり最高の気分だ。
8時15分、マサヨ峰。そして、9時10分、栗沢山へ。栗沢山付近では岩場が多く、またロープもなく少し危険な道だったが、それで身も引き締まり、疲れを忘れて充実した登山となった。また、そこからの甲斐駒ケ岳の展望がすばらしかった。ただ、わかっていたことだが、そこから仙水峠までの下りが長く辛かった。急な下りだ。そして、やっと下ったと思ったら、こんどはほぼ同じ高さにある駒津峰まで登る。500m位下ってすぐ登るという辛いルートだったが、ここから急に登山者が増えて、他の登山者がいることによって自分のペースがつかみやすくなった。そんなこともあって11時10分、思っていたよりも楽に駒津峰に登ることができた。
天気もよく最高の展望だった。富士山もくっきりと望めた。でも、さすがにここまでくると疲労がでてくる。この先の駒ケ岳の登りもかなりきつそうだ。それもまた同じ道を戻ってくるルートとなる。ガイドのルート時間では往復3時間。少し長い距離で心配だが、荷物をここにおいて、デジカメと500mlの水だけをもって行くことにした。荷物をおろして歩くとさすがに軽い。そうすると決めたら疲労も忘れ駒ケ岳までどのくらいで登れるか挑戦してみたくなった。
11時25分、駒津峰を出発。走るようにして山を駆け上がる。駒ケ岳に近づくにつれ岩場も多くなり辛いが、でもそれが楽しかった。そして、花崗岩の白砂を必死で上がる。相変わらず展望は最高で気持ちがいい。ただ、残念だったのが、途中であまりの混雑に渋滞してしまい、時間をロスしてしまった。それでも12時丁度に山頂に着くことができた。35分で登りきった。渋滞がなければ30分を切れたかもしれない。変えあがった分さすがに辛さもあったが、気持ちもよかった。
そのあと、すぐ隣の山である摩利支天まで行こうと思っていたのだが、分岐が分からずに、いつの間にか通りすぎてしまっていた。戻るのもつらいので、結局そのまま駒津峰に戻り、ザックをもって仙水小屋まで下山して、そこでテント泊となった。そこもさすが人気の駒ケ岳ルート上とあって、多くの登山客で賑わっていた。テント泊も多く、たくさんの方たちと会話を楽しむことができた。楽しいテント泊となった。
また、この小屋に流れる水がとても美味しかった。さすが名水駒ケ岳の水だ。先日行ったサントリーもこの水を選ぶわけだ。